[1934年開催(1932年8月〜1933年12月映画作品対象)]第6回アカデミー賞(オスカー賞)受賞映画作品(ノミネート含む) まとめ・一覧 / List of Academy Awards(The Oscars) Nominees 〜アメリカ合衆国の優れた映画と関係者が毎年部門別に表彰されるAMPAS主催の映画賞〜

3月 10, 2026Academy Awards,Movie,Products

アカデミー賞(Academy Awards)とは、映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences、略称AMPAS)が主催する、アメリカ合衆国で最も権威ある映画賞です。アメリカにおける映画の健全な発展と映画芸術・科学の品質向上を目的として、キャスト(俳優・女優)やスタッフ(監督・脚本家・撮影監督・美術監督など)を毎年部門別に表彰し、その優れた功績と成果を讃えています。

受賞作品・受賞者には賞金は出ませんが、公式には「Academy Award of Merit」と呼ばれる金色のオスカー像(Oscar statuette)が授与されるため、一般的にはオスカー賞(The Oscars)とも広く呼ばれています。

アカデミー賞の歴史は非常に古く、世界三大映画祭であるカンヌ国際映画祭(1946年開始)、ベルリン国際映画祭(1951年開始)、ヴェネツィア国際映画祭(1932年開始)よりも早い1929年(第1回)から開催されており、現在では世界中の映画ファンや映画業界関係者が注目する映画界最大のイベントとなっています。

アカデミー賞へのノミネートおよび受賞結果は世界中のメディアで大きく報道されるため、各国における対象映画の興行成績や映像ソフトの売上に対して極めて大きな影響力を持っています。アカデミー賞の受賞やノミネートは、映画作品の商業的成功だけでなく、出演者やスタッフのキャリアにおいても大きな転機となります。

アカデミー賞のノミネート作品・受賞作品は、映画界で著名なプロデューサー、監督、脚本家、俳優、批評家などにより構成されるAMPAS会員(選考委員)の投票によって選ばれます。その高い選考基準と権威ある評価から世間でも大きな話題の中心となるため、映画ファンなら一度は見ておくべき作品と言えるでしょう。

第6回アカデミー賞(1934年)の概要と歴史的背景

第6回アカデミー賞授賞式は1934年3月16日にカリフォルニア州ロサンゼルスのアンバサダーホテル(Ambassador Hotel)にあるフィエスタルーム(Fiesta Room)で開催されました。司会はウィル・ロジャース(Will Rogers)が務めました。

この回の対象作品は1932年8月1日から1933年12月31日までに公開された映画作品です。第6回は、アカデミー賞の歴史において重要な回の一つであり、イギリス映画がアカデミー賞に初めて大きな影響を与えた年でもあります。

作品賞にはノエル・カワード原作の舞台劇を映画化した『大帝国行進曲(Cavalcade)』が選ばれました。この作品はイギリスのある一家の30年間にわたる歴史を描いた壮大な叙事詩的映画で、第一次世界大戦やタイタニック号沈没事件など、20世紀初頭のイギリス社会の激動を背景にした物語です。監督賞もフランク・ロイド(Frank Lloyd)が同作品で受賞しました。

主演男優賞では、『ヘンリー八世の私生活(The Private Life of Henry VIII)』のチャールズ・ロートン(Charles Laughton)がイギリス人俳優として初めてアカデミー主演男優賞を獲得しました。この作品はイギリス映画として初めてアカデミー賞にノミネートされた作品としても歴史的に重要な意義を持っています。

主演女優賞にはキャサリン・ヘプバーン(Katharine Hepburn)が『勝利の朝(Morning Glory)』で初受賞しました。ヘプバーンはその後も3度の主演女優賞を獲得し、合計4回の受賞はアカデミー演技賞の最多受賞記録として現在も破られていない偉大な記録です。

また、短編アニメ賞ではウォルト・ディズニー(Walt Disney)の『小豚物語(The Three Little Pigs)』が受賞しました。この作品はディズニーの「シリー・シンフォニー(Silly Symphonies)」シリーズの一作で、主題歌「狼なんかこわくない(Who's Afraid of the Big Bad Wolf?)」は世界恐慌時代のアメリカ国民を勇気づける楽曲として大ヒットしました。

以下では、第6回アカデミー賞(オスカー賞)の全ノミネート映画作品・受賞映画作品の一覧を部門別に紹介します。

[1934年開催(1932年8月〜1933年12月映画作品対象)]第6回アカデミー賞(オスカー賞)受賞映画作品(ノミネート含む) まとめ・一覧 / List of Academy Awards(The Oscars) Nominees 〜アメリカ合衆国の優れた映画と関係者が毎年部門別に表彰されるAMPAS主催の映画賞〜

作品賞 / Sakuhin Shou[Best Picture]

作品賞(Best Picture)は、その年に公開された映画の中で最も優れた作品に贈られるアカデミー賞の最高賞です。第6回では、ノエル・カワード原作の『大帝国行進曲(Cavalcade)』が、20世紀初頭のイギリス社会の激動を描いた壮大なスケールと完成度の高さで受賞を果たしました。ノミネート作品にはフランク・キャプラ監督の『一日だけの淑女(Lady for a Day)』やルイザ・メイ・オルコットの名作を映画化した『若草物語(Little Women)』など、現在も映画史に名を残す名作が並びます。

受賞
Winner
大帝国行進曲[Cavalcade] ⇒ Winfield Sheehan for Fox Film Co.

ノミネート
Nominees

四十二番街[42nd Street] ⇒ Darryl F. Zanuck for Warner Bros.
戦場よさらば[A Farewell to Arms] ⇒ Adolph Zukor for Paramount Publix
仮面の米国[I Am a Fugitive from a Chain Gang] ⇒ Hal B. Wallis for Warner Bros.
一日だけの淑女[Lady for a Day] ⇒ Frank Capra for Columbia
若草物語[Little Women] ⇒ Merian C. Cooper and Kenneth Macgowan for RKO Pictures
ヘンリー八世の私生活[The Private Life of Henry VIII] ⇒ Alexander Korda for London Films
わたしは別よ[She Done Him Wrong] ⇒ William LeBaron for Paramount Publix
永遠に微笑む[Smilin’ Through] ⇒ Irving Thalberg for Metro-Goldwyn-Mayer
あめりか祭[State Fair] ⇒ Winfield Sheehan for Fox Film Co.

監督賞 / Kantoku Shou[Best Director]

監督賞(Best Director)は、映画の演出において最も優れた手腕を発揮した監督に贈られる賞です。第6回では、『大帝国行進曲(Cavalcade)』のフランク・ロイド(Frank Lloyd)が受賞しました。ロイドは第2回アカデミー賞でも『嵐の中の処女(The Divine Lady)』で監督賞を受賞しており、本作で2度目の栄冠に輝いています。

受賞
Winner
大帝国行進曲[Cavalcade] ⇒ フランク・ロイド[Frank Lloyd]

ノミネート
Nominees

一日だけの淑女[Lady for a Day] ⇒ フランク・キャプラ[Frank Capra]
若草物語[Little Women] ⇒ ジョージ・キューカー[George Cukor]

主演男優賞 / Shuen Danyuh Shou[Best Actor]

主演男優賞(Best Actor)は、最も優れた演技を見せた主演男優に贈られる賞です。第6回では、チャールズ・ロートン(Charles Laughton)が『ヘンリー八世の私生活(The Private Life of Henry VIII)』で受賞しました。ロートンはイングランド王ヘンリー8世の複雑な人間性をユーモアと威厳を巧みに織り交ぜて演じ、イギリス人俳優として初のアカデミー主演男優賞受賞者となりました。この受賞は、ハリウッド以外の映画産業にもアカデミー賞の門戸が開かれていることを世界に示す象徴的な出来事でした。

受賞
Winner
ヘンリー八世の私生活[The Private Life of Henry VIII] ⇒ チャールズ・ロートン[Charles Laughton]

ノミネート
Nominees

Berkeley Square ⇒ レスリー・ハワード[Leslie Howard]
仮面の米国[I Am a Fugitive from a Chain Gang] ⇒ ポール・ムニ[Paul Muni]

主演女優賞 / Shuen Danyuh Shou[Best Actress]

主演女優賞(Best Actress)は、最も優れた演技を見せた主演女優に贈られる賞です。第6回では、キャサリン・ヘプバーン(Katharine Hepburn)が『勝利の朝(Morning Glory)』でアカデミー賞初受賞を果たしました。ヘプバーンは女優を目指す野心的な若い女性エヴァ・ラヴレスを演じ、その鮮烈な存在感と繊細な演技力で選考委員を圧倒しました。ヘプバーンはその後も『招かれざる客(Guess Who's Coming to Dinner)』(1968年)、『冬のライオン(The Lion in Winter)』(1969年)、『黄昏(On Golden Pond)』(1982年)で主演女優賞を受賞し、通算4回の受賞はアカデミー演技賞における歴代最多記録です。

受賞
Winner
勝利の朝[Morning Glory] ⇒ キャサリン・ヘプバーン[Katharine Hepburn]

ノミネート
Nominees

一日だけの淑女[Lady for a Day] ⇒ メイ・ロブソン[May Robson]
大帝国行進曲[Cavalcade] ⇒ ダイアナ・ウィンヤード[Diana Wynyard]

脚色賞 / Kyakushoku Shou[Best Screenplay]

脚色賞(Best Screenplay / Best Adapted Screenplay)は、既存の文学作品や戯曲などの原作を基にして最も優れた脚本を執筆した脚本家に贈られる賞です。第6回では、ルイザ・メイ・オルコットの同名小説を映画化した『若草物語(Little Women)』の脚本を手がけたヴィクター・ヒアマン(Victor Heerman)とサラ・Y・メイソン(Sarah Y. Mason)が受賞しました。原作の持つ温かみと家族の絆を見事に映像化した脚色が高く評価されました。

受賞
Winner

若草物語[Little Women] ⇒ ヴィクター・ヒアマン[Victor Heerman]、サラ・Y・メイソン[Sarah Y. Mason]

ノミネート
Nominees

一日だけの淑女[Lady for a Day] ⇒ ロバート・リスキン[Robert Riskin]
あめりか祭[State Fair] ⇒ ポール・グリーン[Paul Green]、ソニア・レヴィン[Sonya Levien]

原案賞 / Genan Shou[Best Story]

原案賞(Best Story)は、映画のために書かれたオリジナルストーリーの中で最も優れた作品に贈られた賞です。第6回では、『限りなき旅(One Way Passage)』のロバート・ロード(Robert Lord)が受賞しました。この作品は死刑囚と不治の病を抱える女性の悲恋を描いたロマンティックドラマで、切なくも美しい物語が高い評価を受けました。

受賞
Winner
限りなき旅[One Way Passage] ⇒ ロバート・ロード[Robert Lord]

ノミネート
Nominees

世界拳闘王[The Prizefighter and the Lady] ⇒ フランセス・マリオン[Frances Marion]
Rasputin and the Empress ⇒ チャールズ・マッカーサー[Charles MacArthur]

短編映画賞(コメディ) / Tanpen Eiga Shou(Comedy)[Best Live Action Short Film Comedy]

短編映画賞コメディ部門(Best Live Action Short Film Comedy)は、コメディジャンルの短編実写映画の中で最も優れた作品に贈られた賞です。第6回では、『So This Is Harris!』がルイス・ブロック(Louis Brock)のプロデュースにより受賞しました。

受賞
Winner
So This Is Harris! ⇒ Louis Brock and RKO Pictures

ノミネート
Nominees

Mister Mugg ⇒ Warren Doane、ユニバーサル・ピクチャーズ[Universal Studios]
A Preferred List ⇒ Louis Brock and RKO Pictures

短編映画賞(ノベルティ) / Tanpen Eiga Shou(Novelty)[Best Live Action Short Film Novelty]

短編映画賞ノベルティ部門(Best Live Action Short Film Novelty)は、ドキュメンタリーや実験的な手法を用いた短編映画に贈られた賞です。第6回では、1883年のクラカタウ火山(インドネシア)の大噴火を題材にしたドキュメンタリー短編映画『Krakatoa』が受賞しました。

受賞
Winner
Krakatoa ⇒ Joe Rock、エデュケーショナル・ピクチャーズ[Educational Pictures]

ノミネート
Nominees

Menu ⇒ ピート・スミス[Pete Smith]、MGM
The Sea ⇒ エデュケーショナル・ピクチャーズ[Educational Pictures]

短編アニメ賞 / Tanpen Anime Shou[Best Animated Short Film]

短編アニメ賞(Best Animated Short Film)は、最も優れたアニメーション短編映画に贈られる賞です。第6回では、ウォルト・ディズニー(Walt Disney)制作の『小豚物語(The Three Little Pigs)』が受賞しました。この作品は「三匹のこぶた」の童話を基にしたアニメーションで、主題歌「狼なんかこわくない(Who's Afraid of the Big Bad Wolf?)」は世界恐慌で苦しむアメリカ国民の間で希望の象徴として爆発的にヒットし、アニメーション史に残る名作となりました。ディズニーはこの受賞により、短編アニメ賞を連続受賞する快挙を達成しています。

受賞
Winner
小豚物語[The Three Little Pigs] ⇒ ウォルト・ディズニー[Walt Disney]、ユナイテッド・アーティスツ[United Artists]

ノミネート
Nominees

Building a Building ⇒ ウォルト・ディズニー[Walt Disney]、ユナイテッド・アーティスツ[United Artists]
The Merry Old Soul ⇒ ウォルター・ランツ[Walter Lantz]、ユニバーサル・ピクチャーズ[Universal Studios]

録音賞 / Rokuon Shou[Best Sound Recording]

録音賞(Best Sound Recording)は、映画における音響技術・録音技術が最も優れていた作品に贈られる賞です。第6回では、『戦場よさらば(A Farewell to Arms)』のフランクリン・ハンセン(Franklin Hansen)が受賞しました。アーネスト・ヘミングウェイの同名小説を映画化したこの作品では、第一次世界大戦の戦場シーンにおける臨場感ある音響効果が高い評価を受けました。

受賞
Winner
戦場よさらば[A Farewell to Arms] ⇒ フランクリン・ハンセン[Franklin Hansen]

ノミネート
Nominees

四十二番街[42nd Street] ⇒ ネイサン・レヴィンソン[Nathan Levinson]
ゴールド・ディガース[Gold Diggers of 1933] ⇒ ネイサン・レヴィンソン[Nathan Levinson]
仮面の米国[I Am a Fugitive from a Chain Gang] ⇒ ネイサン・レヴィンソン[Nathan Levinson]

美術賞 / Bijutsu Shou[Best Art Direction]

美術賞(Best Art Direction)は、映画のセットデザインやプロダクションデザインにおいて最も優れた美術監督に贈られる賞です。第6回では、『大帝国行進曲(Cavalcade)』のウィリアム・S・ダーリン(William S. Darling)が受賞しました。ヴィクトリア朝から1930年代に至るイギリスの時代の変遷を見事に再現した美術セットが高い評価を受けました。

受賞
Winner
大帝国行進曲[Cavalcade] ⇒ ウィリアム・S・ダーリン[William S. Darling]

ノミネート
Nominees

戦場よさらば[A Farewell to Arms] ⇒ ハンス・ドレイエル[Hans Dreier]、ローランド・アンダーソン[Roland Anderson]
When Ladies Meet ⇒ セドリック・ギボンズ[Cedric Gibbons]

撮影賞 / Satsuei Shou[Best Cinematography]

撮影賞(Best Cinematography)は、映画の撮影技術・映像表現において最も優れた撮影監督に贈られる賞です。第6回では、『戦場よさらば(A Farewell to Arms)』のチャールズ・ラング(Charles Lang)が受賞しました。ラングは戦場の緊迫感と恋愛の繊細さを、光と影のコントラストを巧みに使い分けた映像美で表現し、高い技術力が評価されました。

受賞
Winner
戦場よさらば[A Farewell to Arms] ⇒ チャールズ・ラング[Charles Lang]

ノミネート
Nominees

維納の再会[Reunion in Vienna] ⇒ ジョージ・フォルシー[George J. Folsey]
暴君ネロ[Sign of the Cross] ⇒ カール・ストラス[Karl Struss]

助監督賞 / Jo Kantoku Shou[Best Assistant Director]

助監督賞(Best Assistant Director)は、映画制作における助監督の優れた貢献を讃えて贈られた賞です。この賞は第6回(1934年)から第10回(1938年)まで設けられていた期間限定の賞であり、現在のアカデミー賞には存在しません。第6回では各スタジオから1名ずつ、計7名の助監督が同時受賞するという特殊な形式で授与されました。パラマウント、ユニバーサル、MGM、ユナイテッド・アーティスツ、ワーナー・ブラザース、RKO、20世紀フォックスの各メジャースタジオを代表する助監督が選ばれています。

受賞
Winner

チャールズ・バートン[Charles Barton] ⇒ パラマウント[Paramount]
Scott Beal ⇒ ユニバーサル[Universal]
チャールズ・ドリアン[Charles Dorian] ⇒ メトロ・ゴールドウィン・メイヤー[MGM]
フレッド・フォックス[Fred Fox] ⇒ ユナイテッド・アーティスツ[United Artists]
ゴードン・ホリングゼッド[Gordon Hollingshead] ⇒ ワーナー・ブラザース[Warner Bros.]
デューイ・スターキー[Dewey Starkey] ⇒ RKO
ウィリアム・タンメル[William Tummel] ⇒ 20世紀フォックス[20th Century Fox]

ノミネート
Nominees

Al Alleborn ⇒ ワーナー・ブラザース[Warner Bros.]
Sid Brod ⇒ パラマウント[Paramount]
Orville O. Dull ⇒ メトロ・ゴールドウィン・メイヤー[MGM]
Percy Ikerd ⇒ 20世紀フォックス[20th Century Fox]
Arthur Jacobson ⇒ パラマウント[Paramount]
Edward Killy ⇒ RKO
Joseph A. McDonough ⇒ ユニバーサル[Universal]
William J. Reiter ⇒ ユニバーサル[Universal]
Frank Shaw ⇒ ワーナー・ブラザース[Warner Bros.]
Ben Silvey ⇒ ユナイテッド・アーティスツ[United Artists]
ジョン・S・ウォーターズ[John S. Waters] ⇒ メトロ・ゴールドウィン・メイヤー[MGM]

第6回アカデミー賞(1934年)のまとめ

第6回アカデミー賞(1934年開催)は、映画史において複数の重要な意義を持つ回となりました。以下に主なポイントをまとめます。

イギリス映画の躍進: 『大帝国行進曲(Cavalcade)』が作品賞・監督賞・美術賞を受賞し、『ヘンリー八世の私生活(The Private Life of Henry VIII)』がイギリス映画として初めて作品賞にノミネートされるとともに、チャールズ・ロートン(Charles Laughton)がイギリス人俳優初の主演男優賞を獲得しました。これにより、アカデミー賞がアメリカ国内だけでなく国際的な映画賞としての性格を強めるきっかけとなりました。

キャサリン・ヘプバーンの伝説の始まり: キャサリン・ヘプバーン(Katharine Hepburn)が『勝利の朝(Morning Glory)』で初の主演女優賞を受賞しました。後に通算4度の主演女優賞を獲得することになるヘプバーンの輝かしいキャリアの出発点となった歴史的な受賞です。

ディズニーアニメーションの金字塔: ウォルト・ディズニー(Walt Disney)の『小豚物語(The Three Little Pigs)』が短編アニメ賞を受賞し、ディズニーアニメーションの黄金期をさらに確固たるものとしました。主題歌「狼なんかこわくない(Who's Afraid of the Big Bad Wolf?)」は世界恐慌時代のアメリカ社会に希望を与える象徴的な楽曲として広く親しまれました。

ヘミングウェイ文学の映画化: アーネスト・ヘミングウェイの反戦小説を原作とした『戦場よさらば(A Farewell to Arms)』が録音賞と撮影賞の2部門で受賞し、文学作品の映画化における技術的な達成が評価されました。

新設の助監督賞: 第6回から新たに助監督賞(Best Assistant Director)が設けられ、各メジャースタジオの助監督が表彰されました。この賞は映画制作の裏方を支える助監督の功績を讃えるものでしたが、第10回(1938年)をもって廃止されています。

このように第6回アカデミー賞は、国際的な広がり、伝説的な俳優の誕生、アニメーションの社会的影響力など、その後の映画史に大きな影響を与えた画期的な回として映画ファンの間で語り継がれています。アカデミー賞の受賞作品・ノミネート作品は、いずれも映画の芸術性と技術力において優れた作品ばかりですので、ぜひ鑑賞されることをおすすめします。