[2026年開催(2025年映画作品対象)]第98回アカデミー賞(オスカー賞)受賞映画作品(ノミネート含む) まとめ・一覧 / List of Academy Awards(The Oscars) Nominees 〜アメリカ合衆国の優れた映画と関係者が毎年部門別に表彰されるAMPAS主催の映画賞〜

3月 16, 2026Academy Awards,Movie,Products

アカデミー賞(Academy Awards)とは、映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences、略称AMPAS)が主催する、アメリカ合衆国を代表する映画賞です。アメリカの映画産業における健全な発展と、映画芸術・科学技術の品質向上を目的として、毎年キャスト・スタッフなどの映画関係者を部門別に表彰し、その功績を讃えています。

受賞者には賞金は授与されませんが、公式名称「Academy Award of Merit」として知られる金色のオスカー像(Oscar statuette)が贈られることから、世界的に「オスカー賞(The Oscars)」の愛称で親しまれています。

アカデミー賞の歴史は、世界三大映画祭として知られるカンヌ国際映画祭(1946年〜)、ベルリン国際映画祭(1951年〜)、ヴェネツィア国際映画祭(1932年〜)よりも古く、第1回の授賞式は1929年5月16日にハリウッドのルーズベルトホテルで開催されました。以来、世界中の映画ファンや業界関係者が注目する、映画界最大の祭典として位置づけられています。

アカデミー賞のノミネートおよび受賞結果は世界各国で大きく報道され、対象映画の興行成績や配信視聴数に多大な影響を与えます。ノミネートだけでも作品の認知度は飛躍的に高まり、受賞作品はその年を代表する映画として長く記憶されることになります。

選考は、映画界で活躍するプロデューサー、監督、脚本家、俳優、撮影監督、編集者、音響技術者など、各専門分野のプロフェッショナルで構成されるアカデミー会員の投票によって行われます。会員数は約10,000人を超え、その厳正な審査プロセスにより選ばれた作品は、映画史における重要な作品として高い評価を受けています。

第98回アカデミー賞(2026年開催)の概要

本記事では、2026年3月15日(現地時間)にアメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアター(Dolby Theatre)で開催された第98回アカデミー賞授賞式の全部門ノミネート作品および受賞結果を一覧で紹介します。対象となるのは2025年1月1日〜2025年12月31日に公開された映画作品(英語映画・国際映画を含む)です。

第98回アカデミー賞の最大の話題は、ポール・トーマス・アンダーソン監督の壮大なアメリカ叙事詩『ワン・バトル・アフター・アナザー(One Battle After Another)』の圧倒的な躍進です。同作は作品賞・監督賞・助演男優賞・脚色賞・編集賞・キャスティング賞の計6部門を受賞し、第98回の最多受賞作品となりました。レオナルド・ディカプリオ主演で13部門にノミネートされた大作が、主要部門を軒並み制覇する結果となり、ポール・トーマス・アンダーソンは『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『ファントム・スレッド』に続く新たな代表作で念願のアカデミー作品賞・監督賞を初受賞しました。

ライアン・クーグラー監督のスーパーナチュラル・ホラー大作『罪人たち(Sinners)』は最多15部門ノミネートの話題をさらい、主演男優賞(マイケル・B・ジョーダン)・脚本賞・撮影賞・作曲賞の4部門を受賞。ギレルモ・デル・トロ監督のゴシック大作『フランケンシュタイン(Frankenstein)』は美術賞・衣装デザイン賞・メイクアップ&ヘアスタイリング賞の技術3部門を独占しました。また、第98回でキャスティング賞(Best Casting)がアカデミー賞史上初めて正式部門として新設され、『ワン・バトル・アフター・アナザー』のカサンドラ・クルクンディスが記念すべき初代受賞者に輝きました。

[2026年開催(2025年映画作品対象)]第98回アカデミー賞(オスカー賞)受賞映画作品(ノミネート含む) まとめ・一覧 / List of Academy Awards(The Oscars) Nominees 〜アメリカ合衆国の優れた映画と関係者が毎年部門別に表彰されるAMPAS主催の映画賞〜

作品賞 / Sakuhin Shou[Best Picture]

アカデミー賞の最高栄誉である作品賞は、その年最も優れた映画作品に贈られます。プロデューサーが受賞者となるこの賞は、映画芸術の頂点を示すものとして映画業界で最大の名誉とされています。第98回は計10作品がノミネートされ、ポール・トーマス・アンダーソン監督の壮大なアメリカ叙事詩『ワン・バトル・アフター・アナザー(One Battle After Another)』が受賞。レオナルド・ディカプリオ主演で13部門にノミネートされた大作が、最多15部門ノミネートの『罪人たち』やクロエ・ジャオ監督の『ハムネット』など強豪を抑えて最高賞を獲得しました。

受賞
Winner
ワン・バトル・アフター・アナザー
ノミネート
Nominees
ブゴニア
F1/エフワン
フランケンシュタイン
ハムネット
マーティ・シュプリーム 世界をつかめ
シークレット・エージェント
センチメンタル・バリュー
罪人たち
トレイン・ドリームズ

主演男優賞 / Shuen Danyuh Shou[Best Actor]

主演男優賞は、映画において主演として最も優れた演技を見せた男優に贈られます。第98回はマイケル・B・ジョーダンがライアン・クーグラー監督の『罪人たち(Sinners)』で双子の兄弟を一人二役で演じた圧巻のパフォーマンスで受賞。1930年代のミシシッピ州を舞台に、超自然的な脅威に立ち向かう二人の男を肉体的・精神的に見事に演じ分けた演技が高く評価されました。ティモシー・シャラメ(マーティ・シュプリーム)、レオナルド・ディカプリオ(ワン・バトル・アフター・アナザー)、イーサン・ホーク(ブルームーン)、ワグネル・モウラ(シークレット・エージェント)という錚々たる候補を抑えての受賞となりました。

受賞
Winner
罪人たち ⇒ マイケル・B・ジョーダン[Michael B. Jordan]
ノミネート
Nominees
マーティ・シュプリーム 世界をつかめ ⇒ ティモシー・シャラメ[Timothée Chalamet]
ワン・バトル・アフター・アナザー ⇒ レオナルド・ディカプリオ[Leonardo DiCaprio]
ブルームーン ⇒ イーサン・ホーク[Ethan Hawke]
シークレット・エージェント ⇒ ワグネル・モウラ[Wagner Moura]

主演女優賞 / Shuen Joyuh Shou[Best Actress]

主演女優賞は、映画において主演として最も優れた演技を見せた女優に贈られます。第98回はジェシー・バックリーがクロエ・ジャオ監督の『ハムネット(Hamnet)』で主人公アグネス(シェイクスピアの妻)を演じて受賞。マギー・オファーレルの国際的ベストセラー小説を原作とする本作で、最愛の息子を失った母親の複雑な感情を圧倒的な存在感で体現した演技が高く評価されました。エマ・ストーン(ブゴニア)、レナーテ・レインスヴェ(センチメンタル・バリュー)、ローズ・バーン(If I Had Legs I'd Kick You)、ケイト・ハドソン(ソング・サング・ブルー)との激戦を制しました。

受賞
Winner
ハムネット ⇒ ジェシー・バックリー[Jessie Buckley]
ノミネート
Nominees
If I Had Legs I'd Kick You ⇒ ローズ・バーン[Rose Byrne]
ソング・サング・ブルー ⇒ ケイト・ハドソン[Kate Hudson]
センチメンタル・バリュー ⇒ レナーテ・レインスヴェ[Renate Reinsve]
ブゴニア ⇒ エマ・ストーン[Emma Stone]

助演男優賞 / Joen Danyuh Shou[Best Supporting Actor]

助演男優賞は、映画において助演として傑出した演技を見せた男優に授与されます。第98回はショーン・ペンがポール・トーマス・アンダーソン監督の『ワン・バトル・アフター・アナザー(One Battle After Another)』で受賞。同作からはベニチオ・デル・トロも同時にノミネートされる異例の構成でしたが、ショーン・ペンの存在感ある演技が審査員の票を集めました。ペンにとっては主演男優賞2回(『ミスティック・リバー』『ミルク』)に続く通算3度目のアカデミー賞受賞となります。ジェイコブ・エローディ(フランケンシュタイン)、デルロイ・リンドー(罪人たち)、ステラン・スカルスガルド(センチメンタル・バリュー)もそれぞれ見事な演技を見せました。

受賞
Winner
ワン・バトル・アフター・アナザー ⇒ ショーン・ペン[Sean Penn]
ノミネート
Nominees
ワン・バトル・アフター・アナザー ⇒ ベニチオ・デル・トロ[Benicio del Toro]
フランケンシュタイン ⇒ ジェイコブ・エローディ[Jacob Elordi]
罪人たち ⇒ デルロイ・リンドー[Delroy Lindo]
センチメンタル・バリュー ⇒ ステラン・スカルスガルド[Stellan Skarsgård]

助演女優賞 / Joen Joyuh Shou[Best Supporting Actress]

助演女優賞は、助演として最も印象的な演技を残した女優に贈られます。第98回はエイミー・マディガンがジョシュア・アンド・ベン・サフディ監督の実験的な群像劇『WEAPONS/ウェポンズ』で受賞。豊富なキャリアを持つベテラン女優マディガンの鋭い演技が、エル・ファニングとインガ・イブスドッテル・リッレオースの2名がノミネートされた『センチメンタル・バリュー』勢や、ウンミ・モサク(罪人たち)、テヤナ・テイラー(ワン・バトル・アフター・アナザー)を抑えて栄冠に輝きました。

受賞
Winner
WEAPONS/ウェポンズ ⇒ エイミー・マディガン[Amy Madigan]
ノミネート
Nominees
センチメンタル・バリュー ⇒ エル・ファニング[Elle Fanning]
罪人たち ⇒ ウンミ・モサク[Wunmi Mosaku]
センチメンタル・バリュー ⇒ インガ・イブスドッテル・リッレオース[Inga Ibsdotter Lilleaas]
ワン・バトル・アフター・アナザー ⇒ テヤナ・テイラー[Teyana Taylor]

監督賞 / Kantoku Shou[Best Director]

監督賞は、映画全体の演出・ビジョンにおいて最も優れた功績を残した監督に贈られます。第98回はポール・トーマス・アンダーソンが『ワン・バトル・アフター・アナザー(One Battle After Another)』で受賞。『ブギーナイツ』『マグノリア』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『ファントム・スレッド』など数々の傑作を手がけてきたアンダーソンが、ついにアカデミー監督賞を初受賞する快挙を達成しました。クロエ・ジャオ(ハムネット)、ジョシュ・サフディ(マーティ・シュプリーム)、ヨアキム・トリアー(センチメンタル・バリュー)、ライアン・クーグラー(罪人たち)という現代映画界を代表する鬼才たちとの激戦を制しました。

受賞
Winner
ワン・バトル・アフター・アナザー ⇒ ポール・トーマス・アンダーソン[Paul Thomas Anderson]
ノミネート
Nominees
ハムネット ⇒ クロエ・ジャオ[Chloé Zhao]
マーティ・シュプリーム 世界をつかめ ⇒ ジョシュ・サフディ[Josh Safdie]
センチメンタル・バリュー ⇒ ヨアキム・トリアー[Joachim Trier]
罪人たち ⇒ ライアン・クーグラー[Ryan Coogler]

脚本賞 / Kyakuhon Shou[Best Original Screenplay]

脚本賞(オリジナル脚本賞)は、映画のために書き下ろされたオリジナルの脚本に対して贈られます。原作のない完全オリジナルの物語として書かれた脚本が対象となり、既存作品の脚色とは区別されます。第98回はライアン・クーグラーが単独で執筆した『罪人たち(Sinners)』が受賞。アメリカ南部の歴史的・文化的背景を深く掘り下げながら、ホラー的要素とアフリカ系アメリカ人の文化・音楽を融合させた独創的な脚本が高く評価されました。『クリード』『ブラックパンサー』シリーズで知られるクーグラーが、全く異なるジャンルで脚本の力を証明した快挙です。

受賞
Winner
罪人たち ⇒ ライアン・クーグラー[Ryan Coogler]
ノミネート
Nominees
ブルームーン ⇒ ロバート・カプロウ[Robert Kaplow]
シンプル・アクシデント/偶然 ⇒ ジャファル・パナヒ[Jafar Panahi]、Nader Saivar、シャドメヘル・ラスティン[Shadhokht Rastin]、Mehdi Mahmoudian
マーティ・シュプリーム 世界をつかめ ⇒ ロナルド・ブロンスタイン[Ronald Bronstein]、ジョシュ・サフディ[Josh Safdie]
センチメンタル・バリュー ⇒ エスキル・フォクト[Eskil Vogt]、ヨアキム・トリアー[Joachim Trier]

脚色賞 / Kyakushoku Shou[Best Adapted Screenplay]

脚色賞は、小説・ノンフィクション・舞台劇・過去の映画などの既存作品を基に書かれた脚本に対して贈られます。第98回はポール・トーマス・アンダーソンが『ワン・バトル・アフター・アナザー(One Battle After Another)』で受賞。原作小説を壮大なアメリカ叙事詩として映画的に昇華させた脚色が高く評価されました。アンダーソンは監督賞と合わせて2部門を受賞し、映画作家としての卓越した実力を改めて示しました。ギレルモ・デル・トロ(フランケンシュタイン)、クロエ・ジャオとマギー・オファーレル(ハムネット)、ウィル・トレイシー(ブゴニア)、クリント・ベントリーとグレッグ・クウェダー(トレイン・ドリームズ)も優れた脚色を見せました。

受賞
Winner
ワン・バトル・アフター・アナザー ⇒ ポール・トーマス・アンダーソン[Paul Thomas Anderson]
ノミネート
Nominees
ブゴニア ⇒ ウィル・トレイシー[Will Tracy]
フランケンシュタイン ⇒ ギレルモ・デル・トロ[Guillermo del Toro]
ハムネット ⇒ クロエ・ジャオ[Chloé Zhao]、マギー・オファーレル[Maggie O'Farrell]
トレイン・ドリームズ ⇒ クリント・ベントリー[Clint Bentley]、グレッグ・クウェダー[Greg Kwedar]

国際長編映画賞 / Kokusai Chouhen Eiga Shou[Best International Feature Film]

国際長編映画賞(旧称:外国語映画賞)は、アメリカ以外の国・地域から出品された英語以外の言語で制作された映画に贈られる部門です。各国・地域で公式に選出された1作品が代表作として出品されます。第98回はノルウェー代表のヨアキム・トリアー監督作品『センチメンタル・バリュー(Sentimental Value)』が受賞。同作は作品賞にもノミネートされており、国際長編映画賞との2部門ノミネートを果たした中での受賞となりました。トリアーは『わたしは最悪。(The Worst Person in the World)』に続きノルウェー映画の国際的評価を確立した映画作家として高い敬意を集めています。

受賞
Winner
センチメンタル・バリュー(ノルウェー[Norway])
ノミネート
Nominees
シークレット・エージェント(ブラジル[Brazil])
シンプル・アクシデント/偶然(フランス[France])
シラート(スペイン[Spain])
ヒンド・ラジャブの声(チュニジア[Tunisia])

撮影賞 / Satsuei Shou[Best Cinematography]

撮影賞は、映画における撮影技術・映像美において最も優れた功績を残した撮影監督(シネマトグラファー)に贈られます。光の使い方、カメラアングル、映像の質感など、映画の視覚的な世界観を決定づける仕事への評価です。第98回はオータム・デュラルド・アーカポーがライアン・クーグラー監督の『罪人たち(Sinners)』で受賞。1930年代のミシシッピ州を舞台に、ジュークジョイントの温かみある光と闇の対比、超自然的な恐怖を視覚化した映像美が高く評価されました。ダン・ローストセン(フランケンシュタイン)、ダリウス・コンジ(マーティ・シュプリーム)、マイケル・バウマン(ワン・バトル・アフター・アナザー)、アドルフォ・ヴェローゾ(トレイン・ドリームズ)との激戦を制しました。

受賞
Winner
罪人たち ⇒ オータム・デュラルド・アーカポー[Autumn Durald Arkapaw]
ノミネート
Nominees
フランケンシュタイン ⇒ ダン・ローストセン[Dan Laustsen]
マーティ・シュプリーム 世界をつかめ ⇒ ダリウス・コンジ[Darius Khondji]
ワン・バトル・アフター・アナザー ⇒ マイケル・バウマン[Michael Bauman]
トレイン・ドリームズ ⇒ アドルフォ・ヴェローゾ[Adolfo Veloso]

作曲賞 / Sakkyoku Shou[Best Original Score]

作曲賞は、映画のために書き下ろされたオリジナルの楽曲・音楽スコアに贈られます。映像と音楽が融合することで生まれる情緒や緊張感、物語の深みを高める音楽への評価です。第98回はルートヴィッヒ・ヨーランソンがライアン・クーグラー監督の『罪人たち(Sinners)』で受賞。ブルースとゴスペルの伝統を現代的なサウンドスケープに融合させた感情豊かなスコアが高く評価されました。ヨーランソンは『ブラックパンサー』『オッペンハイマー』に続く3度目のアカデミー賞受賞という快挙を達成しています。

受賞
Winner
罪人たち ⇒ ルートヴィッヒ・ヨーランソン[Ludwig Göransson]
ノミネート
Nominees
ブゴニア ⇒ イェルスキン・フェンドリックス[Jerskin Fendrix]
フランケンシュタイン ⇒ アレクサンドル・デスプラ[Alexandre Desplat]
ハムネット ⇒ マックス・リヒター[Max Richter]
ワン・バトル・アフター・アナザー ⇒ ジョニー・グリーンウッド[Jonny Greenwood]

歌曲賞 / Kashou Shou[Best Original Song]

歌曲賞は、映画のために書き下ろされたオリジナルの楽曲(歌詞・メロディ)に贈られます。映画の世界観や感情を際立たせる楽曲の完成度と映画との一体感が評価基準となります。第98回は韓国のK-POP文化を題材としたアニメーション映画『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』の楽曲「Golden」が受賞。EJAE、マーク・ソネンブリック、Joong Gyu Kwak、Yu Han Lee、Hee Dong Nam、Jeong Hoon Seon、Teddy Parkの共同制作による楽曲がアカデミー会員の心を掴みました。同作は長編アニメ賞でも受賞を果たし、歌曲賞との2冠を達成しています。

受賞
Winner
「Golden」 – KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ ⇒ 作詞・作曲: EJAE、マーク・ソネンブリック[Mark Sonnenblick]、Joong Gyu Kwak、Yu Han Lee、Hee Dong Nam、Jeong Hoon Seon、Teddy Park
ノミネート
Nominees
「Dear Me」 – Diane Warren: Relentless ⇒ 作詞・作曲: ダイアン・ウォーレン[Diane Warren]
「I Lied To You」 – 罪人たち ⇒ 作詞・作曲: ラファエル・サディーク[Raphael Saadiq]、ルートヴィッヒ・ヨーランソン[Ludwig Göransson]
「Sweet Dreams of Joy」 – Viva Verdi ⇒ 作詞・作曲: ニコラス・パイク[Nicholas Pike]
「Train Dreams」 – トレイン・ドリームズ ⇒ 作詞・作曲: ニック・ケイヴ[Nick Cave]、ブライス・デスナー[Bryce Dessner]

美術賞 / Bijutsu Shou[Best Production Design]

美術賞(プロダクション・デザイン賞)は、映画のセットデザイン・美術・小道具などの視覚的な空間づくりにおいて最も優れた功績を残した美術監督(プロダクション・デザイナー)と装飾スタッフに贈られます。第98回はギレルモ・デル・トロ監督のゴシック大作『フランケンシュタイン(Frankenstein)』でタマラ・デヴェレルとShane Vieauが受賞。19世紀ゴシックの世界を圧倒的なスケールと細部への徹底したこだわりで再現した美術が高く評価されました。同作は衣装デザイン賞・メイクアップ賞と合わせて技術3部門を制覇しています。

受賞
Winner
フランケンシュタイン ⇒ タマラ・デヴェレル[Tamara Deverell]、Shane Vieau
ノミネート
Nominees
ハムネット ⇒ フィオナ・クロンビー[Fiona Crombie]、Alice Felton
マーティ・シュプリーム 世界をつかめ ⇒ ジャック・フィスク[Jack Fisk]、Adam Willis
ワン・バトル・アフター・アナザー ⇒ フロレンシア・マーティン[Florencia Martin]、Anthony Carlino
罪人たち ⇒ ハンナ・ビークラー[Hannah Beachler]、Monique Champagne

衣装デザイン賞 / Ishou Design Shou[Best Costume Design]

衣装デザイン賞は、映画において登場人物のキャラクター性・時代背景・物語のテーマを衣装で表現した衣装デザイナーに贈られます。第98回はギレルモ・デル・トロ監督の『フランケンシュタイン(Frankenstein)』でケイト・ホーリーが受賞。19世紀のゴシック・ホラーの世界観を衣装で完璧に表現し、登場人物の内面をも映し出す繊細なデザインが高く評価されました。デボラ・L・スコット(アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ)、マウゴシャ・トゥルジャンスカ(ハムネット)、ミヤコ・ベリッツィ(マーティ・シュプリーム)、ルース・E・カーター(罪人たち)との激戦を制しての受賞です。

受賞
Winner
フランケンシュタイン ⇒ ケイト・ホーリー[Kate Hawley]
ノミネート
Nominees
アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ ⇒ デボラ・L・スコット[Deborah L. Scott]
ハムネット ⇒ マウゴシャ・トゥルジャンスカ[Małgorzata Turzyńska]
マーティ・シュプリーム 世界をつかめ ⇒ ミヤコ・ベリッツィ[Miyako Bellizzi]
罪人たち ⇒ ルース・E・カーター[Ruth E. Carter]

メイクアップ&ヘアスタイリング賞 / Makeup and Hairstyling Shou[Best Makeup and Hairstyling]

メイクアップ&ヘアスタイリング賞は、映画において俳優の変身・キャラクター表現に貢献したメイクアップアーティストとヘアスタイリストに贈られます。特殊メイク・エイジング表現・SF的な変容など、通常のメイクを超えた技術が評価対象となります。第98回はギレルモ・デル・トロ監督の『フランケンシュタイン(Frankenstein)』でMike Hill、Jordan Samuel、Cliona Fureyが受賞。ジェイコブ・エローディをクリーチャーに変身させた特殊メイクの技術が圧倒的な評価を受けました。日本映画『国宝』(豊川京子・日比野直美・西松忠)のノミネートも大きな話題を呼びました。

受賞
Winner
フランケンシュタイン ⇒ Mike Hill、Jordan Samuel、Cliona Furey
ノミネート
Nominees
国宝 ⇒ 豊川京子、日比野直美、西松忠
罪人たち ⇒ Ken Diaz、Mike Fontaine、Shunika Terry
スマッシング・マシーン ⇒ カズ・ヒロ[Kazu Hiro]、Glen Griffin、Bjoern Rehbein
アグリーシスター 可愛いあの娘は醜いわたし ⇒ Thomas Foldberg、Anne Cathrine Sauerberg

視覚効果賞 / Shikaku Kouka Shou[Best Visual Effects]

視覚効果賞(VFX賞)は、コンピューターグラフィックス(CGI)・特殊撮影・合成技術などを駆使して映画の視覚表現を高めたVFXチームに贈られます。現実では撮影不可能な映像や世界観をリアルに再現する技術への評価です。第98回はジェームズ・キャメロン監督の待望の続編『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ(Avatar: Fire and Ash)』でジョー・レッテリ、リチャード・ベイナム、Eric Saindon、Daniel Barrettが受賞。前作から引き継がれた最先端の水中撮影・CGI技術でパンドラの世界をさらに深化させた映像は、VFX技術の新たな基準を打ち立てました。

受賞
Winner
アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ ⇒ ジョー・レッテリ[Joe Letteri]、リチャード・ベイナム[Richard Baneham]、Eric Saindon、Daniel Barrett
ノミネート
Nominees
F1/エフワン ⇒ Ryan Tudhope、Nicolas Chevallier、Robert Harrington、Keith Dawson
ジュラシック・ワールド/復活の大地 ⇒ David Vickery、Stephen Aplin、Charmaine Chan、ニール・コーボールド[Neil Corbould]
ロスト・バス ⇒ Charlie Noble、David Zaretti、Russell Bowen、Brandon K. McLaughlin
罪人たち ⇒ Michael Ralla、Guido Wolter、Donnie Dean、Espen Nordahl

音響賞 / Onkyou Shou[Best Sound]

音響賞は、録音・音響編集・サウンドデザインなど、映画の音のあらゆる側面における技術的功績を認める賞です。2021年の第93回以降、従来の「録音賞」と「音響編集賞」が統合され一本化されています。第98回は『F1/エフワン(F1)』が受賞。F1レースの轟音・タイヤの摩擦・観客の熱狂を完璧に再現したサウンドデザインが、スポーツ映画における音響表現の新たな基準を示したと高く評価されました。

受賞
Winner
F1/エフワン
ノミネート
Nominees
フランケンシュタイン
ワン・バトル・アフター・アナザー
罪人たち
シラート

編集賞 / Henshuh Shou[Best Film Editing]

編集賞は、撮影された映像素材をつなぎ合わせ、映画としての流れとリズムを作り上げた編集者(フィルムエディター)に贈られます。「映画は編集室で完成する」と言われるほど、編集は映画の完成度を左右する重要な工程です。第98回はアンディ・ユルゲンセンが『ワン・バトル・アフター・アナザー(One Battle After Another)』で受賞。ポール・トーマス・アンダーソン監督の壮大な叙事詩を一定の緊張感と巧みなリズムで維持し、長尺を感じさせない卓越した編集技術が高く評価されました。同作の6部門受賞に大きく貢献した功績です。

受賞
Winner
ワン・バトル・アフター・アナザー ⇒ アンディ・ユルゲンセン[Andy Jurgensen]
ノミネート
Nominees
F1/エフワン ⇒ スティーヴン・ミリオン[Stephen Mirrione]
マーティ・シュプリーム 世界をつかめ ⇒ ロナルド・ブロンスタイン[Ronald Bronstein]、ジョシュ・サフディ[Josh Safdie]
センチメンタル・バリュー ⇒ オリヴィエ・ブッゲ・クッテ[Olivier Bugge Coutté]
罪人たち ⇒ マイケル・P・ショーヴァー[Michael P. Shawver]

キャスティング賞 / Kyasutingu Shou[Best Casting]

キャスティング賞(Best Casting)は、第98回アカデミー賞よりアカデミー賞史上初めて正式部門として新設された賞です。これまで映画制作の陰の立役者として長年にわたり重要な役割を果たしてきたキャスティング・ディレクターの功績を、アカデミー賞として公式に表彰するものです。記念すべき初代受賞者には、『ワン・バトル・アフター・アナザー(One Battle After Another)』のカサンドラ・クルクンディスが選ばれました。レオナルド・ディカプリオ、ベニチオ・デル・トロ、ショーン・ペン、テヤナ・テイラーという豪華キャストを組み上げた手腕が評価されたものであり、アカデミー賞の新たな歴史の第一歩を記す受賞となりました。

受賞
Winner
ワン・バトル・アフター・アナザー ⇒ カサンドラ・クルクンディス[Cassandra Kulukundis](アカデミー賞史上初の受賞者)
ノミネート
Nominees
ハムネット ⇒ ニナ・ゴールド[Nina Gold]
マーティ・シュプリーム 世界をつかめ ⇒ ジェニファー・ヴェンディッティ[Jennifer Venditti]
シークレット・エージェント ⇒ ガブリエウ・ドミンゲス[Gabriel Domingues]
罪人たち ⇒ フランシーヌ・メイズラー[Francine Maisler]

ドキュメンタリー長編賞 / Chouhen Documentary Eiga Shou[Best Documentary Feature Film]

長編ドキュメンタリー映画賞は、実在の出来事や人物を題材とした長編(40分以上)のドキュメンタリー映画に贈られます。社会問題・歴史・人物伝など多様なテーマを扱う作品が毎年ノミネートされ、映画の「真実を伝える力」が評価されます。第98回はデヴィッド・ボレンスタイン、パヴェル・タランキンらが制作した『名もなき反逆者 ロシア 愛国教育の現場で』が受賞。ロシアの愛国教育の内側に迫り、体制への疑問を呈する若者たちの姿を記録した本作は、現代の政治的テーマを鋭く捉えた優れたドキュメンタリーとして高い評価を受けました。

受賞
Winner
名もなき反逆者 ロシア 愛国教育の現場で ⇒ デヴィッド・ボレンスタイン[David Borenstein]、パヴェル・タランキン[Pavel Talankin]、Helle Faber、Alžbeta Karaskova
ノミネート
Nominees
アラバマ・ソリューション/地獄の刑務所からの告発 ⇒ アンドリュー・ジャレッキー[Andrew Jarecki]、シャーロット・カウフマン[Charlotte Kaufman]
あかるい光の中で ⇒ ライアン・ホワイト[Ryan White]、ジェシカ・ハーグレイヴ[Jessica Hargrove]、ティグ・ノタロ[Tig Notaro]、ステフ・ウィレン[Steph Willens]
Cutting Through Rocks ⇒ Sara Khaki、Mohammadreza Eyni
パーフェクト・ネイバー:正当防衛法はどこへ向かうのか ⇒ ジータ・ガンドビール[Geeta Gandbhir]、アリサ・ペイン[Allysa Payne]、ニコン・クワントゥ[Nikon Khwathu]、サム・ビスビー[Sam Bisby]

ドキュメンタリー短編賞 / Tanpen Documentary Eiga Shou[Best Documentary Short Subject]

ドキュメンタリー短編賞は、40分未満の短編ドキュメンタリー映画に贈られます。限られた上映時間の中で実社会の問題や人物に迫る作品が対象となり、映画の多様性と社会的意義を示す部門です。第98回はジョシュア・セフテルとConall Jonesが制作した『あなたが帰ってこない部屋』が受賞。喪失と記憶をテーマに深い感動を呼ぶ本作は、限られた時間の中で普遍的な人間の感情を描き出した点が高く評価されました。

受賞
Winner
あなたが帰ってこない部屋 ⇒ ジョシュア・セフテル[Joshua Seftel]、Conall Jones
ノミネート
Nominees
Armed Only with a Camera: The Life and Death of Brent Renaud ⇒ Craig Renaud、Juan Arredondo
Children No More: Were and are Gone ⇒ ヒラ・メダリア[Hilla Medalia]、シーラ・ネヴィンス[Sheila Nevins]
デビル・イズ・ビジー/中絶医療の最前線から ⇒ クリスタリン・ハンプトン[Crystaline Hampton]、ジータ・ガンドビール[Geeta Gandbhir]
Perfectly a Strangeness ⇒ Alison McAlpine

短編実写賞 / Tanpen Eiga Shou[Best Live Action Short Film]

短編実写賞は、アニメーション・ドキュメンタリー以外の実写短編映画(上映時間40分未満)に贈られます。若手映画人の登竜門ともなるこの部門は、限られた時間の中で完結した物語を描くクリエイティブな力が試されます。第98回は『歌うたい』と『Two People Exchanging Saliva』の2作品が同時受賞するという異例の結果となりました。日本語題の『歌うたい』が受賞を果たしたことは、日本関連の短編映画が世界水準で認められた快挙として注目を集めています。

受賞
Winner
歌うたい
Two People Exchanging Saliva
ノミネート
Nominees
Butcher's Stain
A Friend of Dorothy
Jane Austen's Period Drama

短編アニメ賞 / Tanpen Anime Shou[Best Animated Short Film]

短編アニメ賞は、40分未満の短編アニメーション映画に贈られます。制作技法や国籍を問わず、アニメーションならではの表現力で短時間に強いメッセージや感情を届ける作品が競います。第98回は『真珠の涙と少女』が受賞。繊細で美しいビジュアルと詩的なストーリーが国際的な審査員の心を掴み、アニメーションという表現媒体の豊かな可能性を示した作品です。

受賞
Winner
真珠の涙と少女
ノミネート
Nominees
バタフライ
Forevergreen
リタイア・プラン
3人姉妹

長編アニメ賞 / Chouhen Anime Eiga Shou[Best Animated Feature Film]

長編アニメ映画賞は、その年に公開された最も優れた長編アニメーション映画に贈られます。制作技法(2D・3DCG・ストップモーションなど)を問わず、アニメーションという表現媒体の卓越性が評価されます。第98回は韓国のK-POP文化をユーモラスに描いた『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』が受賞。歌曲賞(「Golden」)との2冠を達成し、K-POPカルチャーの世界的影響力を映画界においても証明する結果となりました。ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの『ズートピア2』やピクサーの『星つなぎのエリオ』など大手スタジオ作品を抑えての受賞は、アニメーション映画における多様性の広がりを示しています。

受賞
Winner
KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ
ノミネート
Nominees
ARCO/アルコ
星つなぎのエリオ
アメリと雨の物語
ズートピア2

アーヴィング・タールバーグ記念賞 / Irving G. Thalberg Memorial Award[Irving G. Thalberg Memorial Award]

アーヴィング・タールバーグ記念賞は、映画プロデューサーとしての卓越したキャリアと映画業界への継続的な貢献に対して贈られる名誉賞です。1930年代に若くしてMGMの名プロデューサーとして活躍したアーヴィング・タールバーグの功績を称えて1938年に創設されました。毎年必ずしも授与されるわけなく、特に顕著な功績が認められる場合にのみ贈られます。第98回アカデミー賞授賞式(2026年)では本賞の授与はありませんでした。

ジーン・ハーショルト友愛賞 / Jean Hersholt Humanitarian Award[Jean Hersholt Humanitarian Award]

ジーン・ハーショルト友愛賞は、映画業界内外での人道的な活動や社会貢献に対して贈られるアカデミー名誉賞のひとつです。デンマーク系アメリカ人俳優で映画界の慈善活動に尽力したジーン・ハーショルトを記念して1956年に創設されました。こちらも毎年必ず授与されるわけではなく、特に顕著な人道的貢献が認められた人物に贈られます。第98回アカデミー賞授賞式(2026年)では本賞の授与はありませんでした。

名誉賞 / Meiyo Shou[Honorary Award]

名誉賞(オナラリー・アワード)は、映画芸術・科学・映画業界全体への卓越した貢献を長年にわたって積み重ねてきた映画人に対して贈られる特別賞です。通常の選考プロセスとは別に、アカデミー理事会が特別に選出して授与します。なお、名誉賞や特別功労賞は年に一度開催される「ガバナーズ・アワード(Governors Awards)」にて授与されるため、通常の授賞式とは別の機会に贈られます。第98回サイクルのガバナーズ・アワードは別途開催されました。

第98回アカデミー賞(2026年)受賞結果まとめ

2026年3月15日に開催された第98回アカデミー賞は、ポール・トーマス・アンダーソン監督の大躍進と新設キャスティング賞が話題を呼んだ歴史的な授賞式となりました。多国籍な作品が競い合い、2025年の映画界を彩った名作・力作が一堂に会した一夜でした。以下に主要部門の受賞結果を整理してまとめます。

演技賞・監督・脚本部門

  • 作品賞:『ワン・バトル・アフター・アナザー(One Battle After Another)』 ― ポール・トーマス・アンダーソン監督の壮大なアメリカ叙事詩が最高賞を獲得。計6部門を制覇した第98回最多受賞作品。
  • 監督賞:ポール・トーマス・アンダーソン(ワン・バトル・アフター・アナザー) ― 長年のキャリアを経て念願のアカデミー監督賞を初受賞。脚色賞との2冠達成。
  • 主演男優賞:マイケル・B・ジョーダン(罪人たち) ― 双子の兄弟を一人二役で演じた圧巻のパフォーマンスで初のアカデミー賞受賞。
  • 主演女優賞:ジェシー・バックリー(ハムネット) ― シェイクスピアの妻アグネスを演じ、複雑な母親の感情を圧倒的に体現して初受賞。
  • 助演男優賞:ショーン・ペン(ワン・バトル・アフター・アナザー) ― 主演男優賞2回に続く通算3度目のアカデミー賞受賞という快挙。
  • 助演女優賞:エイミー・マディガン(WEAPONS/ウェポンズ) ― ベテラン女優がサフディ兄弟監督の実験的群像劇で初のアカデミー賞を獲得。
  • 脚本賞(オリジナル):ライアン・クーグラー(罪人たち) ― ホラーと黒人文化を融合させた独創的な脚本が評価。
  • 脚色賞:ポール・トーマス・アンダーソン(ワン・バトル・アフター・アナザー) ― 監督賞との2冠達成。

技術・芸術部門

  • 撮影賞:オータム・デュラルド・アーカポー(罪人たち) ― 1930年代ミシシッピの光と影を詩的に捉えた映像美。
  • 編集賞:アンディ・ユルゲンセン(ワン・バトル・アフター・アナザー) ― 壮大な叙事詩を巧みなリズムで編集。
  • 作曲賞:ルートヴィッヒ・ヨーランソン(罪人たち) ― ブルースとゴスペルを融合した感情豊かなスコアで3度目のアカデミー賞受賞。
  • 歌曲賞:「Golden」(KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ) ― EJAE、マーク・ソネンブリックらによるK-POPアニメーション映画の楽曲。
  • 美術賞:タマラ・デヴェレル、Shane Vieau(フランケンシュタイン) ― 19世紀ゴシックの世界を圧倒的なスケールで再現。
  • 衣装デザイン賞:ケイト・ホーリー(フランケンシュタイン) ― ゴシック・ホラーの世界観を衣装で完璧に表現。
  • メイクアップ&ヘアスタイリング賞:Mike Hill、Jordan Samuel、Cliona Furey(フランケンシュタイン) ― クリーチャーへの変身を実現した特殊メイク技術。
  • 視覚効果賞:ジョー・レッテリ、リチャード・ベイナムら(アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ) ― パンドラの世界を最先端VFXで深化。
  • 音響賞:F1/エフワン ― F1レースの轟音を完璧に再現したサウンドデザイン。
  • キャスティング賞(新設):カサンドラ・クルクンディス(ワン・バトル・アフター・アナザー) ― アカデミー賞史上初の受賞者。

ドキュメンタリー・国際映画・アニメーション部門

  • 国際長編映画賞:センチメンタル・バリュー(ノルウェー) ― ヨアキム・トリアー監督作品が作品賞ノミネートと合わせて国際的評価を確立。
  • 長編アニメ賞:KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ ― 歌曲賞との2冠。K-POPカルチャーの世界的影響力を映画界でも証明。
  • 短編アニメ賞:真珠の涙と少女 ― 繊細で詩的なビジュアルが高く評価された短編アニメーション。
  • 短編実写賞:歌うたい、Two People Exchanging Saliva(2作品同時受賞) ― 日本語タイトルの『歌うたい』が世界水準で認められた快挙。
  • ドキュメンタリー長編賞:名もなき反逆者 ロシア 愛国教育の現場で ― ロシアの愛国教育の内側に迫った問題作。
  • ドキュメンタリー短編賞:あなたが帰ってこない部屋 ― 喪失と記憶をテーマに深い感動を呼んだ作品。

第98回アカデミー賞の歴史的意義

第98回アカデミー賞は、いくつかの点で映画史に残る授賞式となりました。まず、ポール・トーマス・アンダーソン監督の『ワン・バトル・アフター・アナザー』が作品賞・監督賞・助演男優賞・脚色賞・編集賞・キャスティング賞の6冠を達成し、最多受賞作品となりました。また、アカデミー賞史上初のキャスティング賞が新設され、カサンドラ・クルクンディスが記念すべき初代受賞者に輝いたことは、映画制作に携わる全ての専門家の功績が適切に認められる方向へ向かう大きな一歩です。ライアン・クーグラー監督の『罪人たち』は最多15部門ノミネートから主演男優賞・脚本賞・撮影賞・作曲賞の4部門を受賞し、黒人ホラー映画の歴史的快挙を成し遂げました。ギレルモ・デル・トロの『フランケンシュタイン』は美術・衣装・メイクアップの技術3部門を独占し、ゴシック大作の真価を示しました。2025年の映画界を代表するこれらの作品は、配信サービスや映画館で視聴可能なものが多く、ぜひこの機会に未見の作品を手に取ってみてください。