[1998年開催(1997年映画作品対象)]第70回アカデミー賞(オスカー賞)受賞映画作品(ノミネート含む) まとめ・一覧 / List of Academy Awards(The Oscars) Nominees 〜アメリカ合衆国の優れた映画と関係者が毎年部門別に表彰されるAMPAS主催の映画賞〜
アカデミー賞(Academy Awards)とは、映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences、略称AMPAS)が主催する、世界で最も権威ある映画賞の一つです。アメリカ合衆国における映画の健全な発展と、映画芸術・映画科学の品質向上を目的に、キャスト(俳優・女優)やスタッフ(監督・脚本家・撮影監督・編集者・美術担当など)の映画関係者を毎年部門別に表彰し、その優れた功績と成果を讃えています。
受賞作品や受賞者には賞金は出ませんが、公式にはアカデミー賞功労像(Academy Award of Merit)と呼ばれる金色のオスカー像(Oscar Statuette)が授与されることから、一般的にオスカー賞(The Oscars)とも呼ばれ、世界中の映画ファンに親しまれています。
アカデミー賞の歴史は、世界三大映画祭として知られるカンヌ国際映画祭(Festival de Cannes)、ベルリン国際映画祭(Internationale Filmfestspiele Berlin)、ヴェネツィア国際映画祭(Mostra Internazionale d’Arte Cinematografica)よりも古く、第1回アカデミー賞授賞式は1929年5月16日にハリウッドのルーズベルトホテルで開催されました。以来90年以上にわたり毎年開催され続け、現在では世界中が注目する映画界最大のイベントとなっています。
特にアカデミー賞へのノミネート(候補選出)および受賞結果は世界中のメディアで大きく報道されるため、各国における対象映画の興行成績やストリーミング視聴数に対して非常に大きな影響力を持っています。ノミネートされるだけでも映画の注目度が飛躍的に高まり、興行収入が数千万ドル規模で増加するケースも少なくありません。
アカデミー賞のノミネート作品および受賞作品は、映画界で著名なプロデューサー、映画監督、脚本家、俳優、映画批評家、技術者など映画芸術科学アカデミーの会員(約1万人以上)の投票によって選ばれます。その厳格な選考プロセスと高い評価基準から世間でも大きな話題となるため、映画史に残る名作として一度は鑑賞しておくべき作品と言えるでしょう。
本記事では、このように歴史的にも大きな価値があるアカデミー賞(オスカー賞)の1998年開催(1997年公開映画作品対象)となる第70回アカデミー賞授賞式のノミネート映画作品・受賞映画作品の全結果を、部門別に詳しくまとめています。
第70回アカデミー賞(1998年)の概要と特徴
第70回アカデミー賞授賞式は、1998年3月23日にアメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスのシュライン・オーディトリアム(Shrine Auditorium)で開催されました。司会はビリー・クリスタル(Billy Crystal)が務めました。
この年のアカデミー賞は、ジェームズ・キャメロン監督の歴史的大作「タイタニック(Titanic)」が作品賞・監督賞を含む11部門を受賞し、「ベン・ハー」(1959年)に並ぶ史上最多受賞タイ記録を打ち立てたことで映画史に大きな足跡を残しました。タイタニックは当時の世界興行収入記録を更新し、全世界で18億ドル以上を記録する空前の大ヒットとなりました。
一方で、マット・デイモンとベン・アフレックの若きコンビが脚本を手がけた「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(Good Will Hunting)」が脚本賞を受賞し、ロビン・ウィリアムズが助演男優賞に輝くなど、独立系映画の健闘も光りました。また、「L.A.コンフィデンシャル(L.A. Confidential)」が脚色賞と助演女優賞(キム・ベイシンガー)の2部門を受賞し、フィルム・ノワールの傑作として高い評価を獲得しました。
以下に、第70回アカデミー賞の主要部門から技術部門まで、全受賞作品とノミネート作品を一覧でご紹介します。
[1998年開催(1997年映画作品対象)]第70回アカデミー賞(オスカー賞)受賞映画作品(ノミネート含む) まとめ・一覧 / List of Academy Awards(The Oscars) Nominees 〜アメリカ合衆国の優れた映画と関係者が毎年部門別に表彰されるAMPAS主催の映画賞〜
作品賞 / Sakuhin Shou[Best Picture]
作品賞(Best Picture)は、アカデミー賞の全部門の中で最も注目される最高賞です。その年に公開された映画の中から最も優れた作品に贈られます。第70回では、レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレット主演の「タイタニック」が、壮大なスケールと緻密なストーリーテリングで圧倒的な評価を受けて受賞しました。
| 受賞 Winner |
タイタニック[Titanic] |
| ノミネート Nominees |
恋愛小説家[As Good as It Gets] |
監督賞 / Kantoku Shou[Best Director]
監督賞(Best Director)は、映画作品を最も優れた芸術的ビジョンで統率した映画監督に贈られる部門です。ジェームズ・キャメロンが「タイタニック」の壮大な映像と感動的な物語の演出で受賞し、授賞式では「I'm the king of the world!」という映画の名台詞を引用したスピーチが話題になりました。
| 受賞 Winner |
タイタニック[Titanic] |
| ノミネート Nominees |
フル・モンティ[The Full Monty] |
主演男優賞 / Shuen Danyuh Shou[Best Actor]
主演男優賞(Best Actor)は、その年最も優れた演技を披露した主演男優に贈られます。ジャック・ニコルソンが「恋愛小説家(As Good as It Gets)」で潔癖症の偏屈な小説家を見事に演じ、1983年の「愛と追憶の日々」以来2度目のオスカーを獲得しました。
| 受賞 Winner |
恋愛小説家[As Good as It Gets] |
| ノミネート Nominees |
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち[Good Will Hunting] |
主演女優賞 / Shuen Joyuh Shou[Best Actress]
主演女優賞(Best Actress)は、その年最も優れた演技を見せた主演女優に贈られます。ヘレン・ハントが「恋愛小説家(As Good as It Gets)」でジャック・ニコルソン演じる主人公の心を開くウェイトレス役を好演し、初のオスカーを手にしました。同作品から主演男優賞・主演女優賞の両方が選ばれるのは珍しい快挙です。
| 受賞 Winner |
恋愛小説家[As Good as It Gets] |
| ノミネート Nominees |
鳩の翼[The Wings of the Dove] |
助演男優賞 / Joen Danyuh Shou[Best Supporting Actor]
助演男優賞(Best Supporting Actor)は、主演以外の役柄で最も印象的な演技を残した男優に贈られます。ロビン・ウィリアムズが「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」で天才青年の心を解きほぐすセラピスト役を深い情感で演じ、キャリア初のアカデミー賞を受賞しました。
| 受賞 Winner |
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち[Good Will Hunting] |
| ノミネート Nominees |
ジャッキー・ブラウン[Jackie Brown] |
助演女優賞 / Joen Joyuh Shou[Best Supporting Actress]
助演女優賞(Best Supporting Actress)は、助演の立場で優れた演技を披露した女優に授与されます。キム・ベイシンガーが「L.A.コンフィデンシャル」で1950年代のハリウッドを舞台にした謎めいた美女を演じ、初のオスカーを獲得しました。
| 受賞 Winner |
L.A.コンフィデンシャル[L.A. Confidential] |
| ノミネート Nominees |
イン&アウト[In & Out] |
脚本賞 / Kyakuhon Shou[Best Screenplay Written Directly for the Screen]
脚本賞(Best Original Screenplay)は、オリジナル脚本の中から最も優れたものに贈られます。マット・デイモンとベン・アフレックが「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」で受賞し、当時20代の無名だった二人が一躍ハリウッドのトップスターに躍り出る出世作となりました。
| 受賞 Winner |
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち[Good Will Hunting] |
| ノミネート Nominees |
恋愛小説家[As Good as It Gets] |
脚色賞 / Kyakushoku Shou[Best Screenplay Based on Material Previously Produced or Published]
脚色賞(Best Adapted Screenplay)は、小説や戯曲などの既存作品を映画脚本に翻案した中で最も優れたものに贈られます。「L.A.コンフィデンシャル」のブライアン・ヘルゲランドとカーティス・ハンソンが、ジェイムズ・エルロイの複雑な原作小説を巧みに映画化した功績で受賞しました。
| 受賞 Winner |
L.A.コンフィデンシャル[L.A. Confidential] |
| ノミネート Nominees |
フェイク[Donnie Brasco] |
外国語映画賞 / Gaikokugo Eiga Shou[Best Foreign Language Film]
外国語映画賞(Best Foreign Language Film)は、英語以外の言語で制作された映画の中から最も優れた作品に贈られます。第70回では、オランダ映画「キャラクター/孤独な人の肖像(Karakter)」が受賞しました。
| 受賞 Winner |
キャラクター/孤独な人の肖像[Karakter] |
| ノミネート Nominees |
ビヨンド・サイレンス[Beyond Silence] |
歌曲賞 / Kashou Shou[Best Original Song]
歌曲賞(Best Original Song)は、映画のために書き下ろされたオリジナル楽曲の中から最も優れたものに贈られます。セリーヌ・ディオンが歌い世界的な大ヒットとなった「My Heart Will Go On」(タイタニック)が受賞し、作曲のジェームズ・ホーナーと作詞のウィル・ジェニングスに栄誉が贈られました。この楽曲は全世界で1,500万枚以上を売り上げ、映画音楽史上最も有名な曲の一つとなっています。
| 受賞 Winner |
“My Heart Will Go On" – タイタニック[Titanic] |
| ノミネート Nominees |
“Go the Distance" – ヘラクレス[Hercules] |
長編ドキュメンタリー映画賞 / Chouhen Documentary Eiga Shou[Best Documentary Feature]
| 受賞 Winner |
ロング ウェイ ホーム 遥かなる故郷 イスラエル建国の道[The Long Way Home] |
| ノミネート Nominees |
4 Little Girls |
短編ドキュメンタリー映画賞 / Tanpen Documentary Eiga Shou[Best Documentary Short Subject]
| 受賞 Winner |
A Story of Healing |
| ノミネート Nominees |
Alaska: Spirit of the Wild |
短編映画賞 / Tanpen Eiga Shou[Best Live Action Short Film]
| 受賞 Winner |
ビザと美徳[Visas and Virtue] |
| ノミネート Nominees |
Dance Lexie Dance |
短編アニメ賞 / Tanpen Anime Shou[Best Animated Short Film]
| 受賞 Winner |
ゲーリーじいさんのチェス[Geri’s Game] |
| ノミネート Nominees |
Famous Fred |
劇映画音楽賞 / Geki EIga Ongaku Shou[Best Original Dramatic Score]
| 受賞 Winner |
タイタニック[Titanic] |
| ノミネート Nominees |
アミスタッド[Amistad] |
ミュージカル・喜劇映画音楽賞 / Musical Kigeki Eiga Ongaku Shou[Best Original Musical or Comedy Score]
| 受賞 Winner |
フル・モンティ[The Full Monty] |
| ノミネート Nominees |
アナスタシア[Anastasia] |
音響編集賞 / Onkyou Henshuh Shou[Best Sound Effects Editing]
| 受賞 Winner |
タイタニック[Titanic] |
| ノミネート Nominees |
フェイス/オフ[Face/Off] |
録音賞 / Rokuon Shou[Best Sound]
| 受賞 Winner |
タイタニック[Titanic] |
| ノミネート Nominees |
エアフォース・ワン[Air Force One] |
美術賞 / Bijutsu Shou[Best Art Direction]
| 受賞 Winner |
タイタニック[Titanic] |
| ノミネート Nominees |
ガタカ[Gattaca] |
撮影賞 / Satsuei Shou[Best Cinematography]
| 受賞 Winner |
タイタニック[Titanic] |
| ノミネート Nominees |
アミスタッド[Amistad] |
メイクアップ賞 / Makeup Shou[Best Makeup]
| 受賞 Winner |
メン・イン・ブラック[Men in Black] |
| ノミネート Nominees |
Queen Victoria 至上の恋[Mrs Brown] |
衣裳デザイン賞 / Ishou Design Shou[Best Costume Design]
| 受賞 Winner |
タイタニック[Titanic] |
| ノミネート Nominees |
アミスタッド[Amistad] |
編集賞 / Henshuh Shou[Best Film Editing]
| 受賞 Winner |
タイタニック[Titanic] |
| ノミネート Nominees |
エアフォース・ワン[Air Force One] |
視覚効果賞 / Shikaku Kouka Shou[Best Visual Effects]
| 受賞 Winner |
タイタニック[Titanic] |
| ノミネート Nominees |
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク[The Lost World: Jurassic Park] |
第70回アカデミー賞(1998年) まとめ
第70回アカデミー賞(1998年開催)は、ジェームズ・キャメロン監督の「タイタニック(Titanic)」がアカデミー賞史上最多タイとなる11部門受賞を達成し、映画史に残る記録的な授賞式となりました。作品賞、監督賞、撮影賞、編集賞、美術賞、衣裳デザイン賞、視覚効果賞、音響編集賞、録音賞、劇映画音楽賞、歌曲賞の11部門を独占し、まさにタイタニック旋風が吹き荒れた年でした。
しかし、タイタニック一色に染まったわけではなく、演技部門では「恋愛小説家(As Good as It Gets)」からジャック・ニコルソン(主演男優賞)とヘレン・ハント(主演女優賞)のダブル受賞が実現。また、「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(Good Will Hunting)」ではマット・デイモンとベン・アフレックの若き才能が脚本賞で認められ、ロビン・ウィリアムズが助演男優賞を受賞するなど、多彩な才能が花開いた年でもありました。
「L.A.コンフィデンシャル(L.A. Confidential)」の脚色賞・助演女優賞受賞、「フル・モンティ(The Full Monty)」のミュージカル・喜劇映画音楽賞受賞、「メン・イン・ブラック(Men in Black)」のメイクアップ賞受賞など、大作からインディーズ作品まで幅広いジャンルの映画が評価された点も、第70回アカデミー賞の大きな特徴と言えます。
1997年に公開されたこれらの映画作品は、公開から四半世紀以上が経った現在でもなお多くの映画ファンに愛され続けており、動画配信サービスなどでも繰り返し視聴されている不朽の名作揃いです。アカデミー賞の歴史を振り返る上でも、また映画鑑賞の参考としても、ぜひ本記事の受賞・ノミネート作品一覧をご活用ください。

