栃木県の城・城跡・城址まとめ・一覧 / Japanese Castles in Tochigi – Japan’s Top 100 Castles ~日本100名城と天守のある城(現存天守、復元天守、復興天守、模擬天守)、天守の分類・種類・指定文化財などの観点でみる歴史的建造物、梅・桜・紅葉も楽しめる名所・スポット~

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親記事:日本全国・都道府県の城・城跡・城址まとめ・一覧 / Japanese Castles in Japan – Japan's Top 100 Castles ~日本100名城と天守のある城(現存天守、復元天守、復興天守、模擬天守)、天守の分類・種類・指定文化財などの観点でみる歴史的建造物、梅・桜・紅葉も楽しめる名所・スポット~

栃木県の城が紡ぐ歴史と文化

栃木県は、古来より関東と東北をつなぐ交通の要衝として、数多くの城・城跡・城址が築かれた歴史豊かな土地です。足利氏・宇都宮氏・那須氏・佐野氏など、鎌倉時代から戦国時代にかけて活躍した有力武家が割拠し、それぞれが独自の城郭文化を育みました。公益財団法人日本城郭協会が選定する「日本100名城」「続日本100名城」には、栃木県から足利氏館(日本100名城 第19番)・唐沢山城(続日本100名城 第117番)・烏山城(続日本100名城 第118番)の3城が選ばれており、いずれも国の史跡として保護されています。

日本には数多くの城・城跡・城址が残っており、それぞれが古の時代の権力構造や武家社会の様相、地域の暮らしなど、豊かな歴史を今に伝える貴重な文化遺産となっています。近年では「日本100名城」の選定によって城郭の文化的価値が再評価され、大河ドラマや観光キャンペーンの影響もあって、歴史愛好家のみならず幅広い層から注目を集めています。メディアでも城特集が組まれることが増え、歴史的建造物としての魅力が広く認識されるようになりました。

また、城・城跡・城址は四季折々の自然美を楽しめる絶好のロケーションでもあります。春には梅や桜が石垣を彩り、秋には紅葉が天守閣や櫓を鮮やかに染め上げます。歴史探訪と季節の風情を同時に満喫できる点も、城址が人気を集める理由の一つです。

本記事では、栃木県内の城・城跡・城址を日本100名城・続日本100名城の選定状況、天守の分類・種類(現存天守、復元天守、復興天守、模擬天守)、国宝や重要文化財などの指定文化財の観点から詳しく紹介します。子どもからお年寄りまで、すべての世代が歴史の深さと四季の趣を体験できる魅力的なスポットをご案内いたします。

栃木県の城・城跡・城址まとめ・一覧 / Japanese Castles in Tochigi – Japan’s Top 100 Castles ~日本100名城と天守のある城(現存天守、復元天守、復興天守、模擬天守)、天守の分類・種類・指定文化財などの観点でみる歴史的建造物、梅・桜・紅葉も楽しめる名所・スポット~

足利氏館(鑁阿寺) / Ashikaga Shi Yakata(Banna Ji)[Ashikaga Family Mansion(Banna Temple)]

歴史と文化的価値

足利氏館は、鎌倉時代初期の1196年(建久7年)に足利義兼(あしかが よしかね)によって築かれた居館跡です。現在は鑁阿寺(ばんなじ)として知られ、足利氏発祥の地として重要な歴史的意義を持っています。日本100名城(第19番)に選定されており、国の史跡および国宝に指定されるなど、極めて高い文化財としての価値が認められています。足利義兼は源頼朝の義弟にあたり、後に室町幕府を開いた足利尊氏を輩出した足利氏の礎を築いた人物です。

約40,000平方メートルの境内を四方の土塁と堀が囲む方形の館跡は、中世武家屋敷の面影を色濃く残しており、鎌倉時代の武家建築を理解する上で貴重な遺構です。現在も残る堀には鯉が泳ぎ、四季を通じて静かな風情を醸し出しています。境内に建つ本堂(大御堂・1299年建立と伝わる)は国宝に指定され、多宝塔・鐘楼・経堂(輪蔵)なども重要文化財として保護されています。

境内には桜の木々が植えられており、春には美しい花景色を楽しむことができます。歴史探訪と季節の風情を同時に味わえる、足利市を代表する観光スポットです。また、境内から徒歩圏内には日本最古の学校跡として知られる足利学校(国の史跡・史跡足利学校)があり、合わせて訪れることで足利氏が育んだ武家文化と学問文化の両面を体感できます。

基本情報

築城年
Year of Built
1196年(鎌倉時代初期)
築城主
Founder
足利義兼(あしかが よしかね)
指定
Designation
日本100名城(Japan’s Top 100 Castles)、国の史跡(National Historic Site)、国宝(National Treasure)
天守の分類・種類
Castle Tower Classification
天守なし(居館跡)
住所
Address
栃木県足利市家富町2220
地図
Map
地図(Map)
開城時間
Opening hours
9:00~16:00(本堂拝観時間)
入城料
Admission fee
本堂拝観料:400円(境内は無料)
定休日
Holiday
無休(Open all year round)
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
JR両毛線足利駅より徒歩約10分、東武鉄道伊勢崎線足利市駅より徒歩約10分
駐車場
Parking Lot
太平記館観光駐車場:有り 無料(Free)、その他周辺に有料駐車場あり

訪問のポイント

  • 国宝の本堂は必見。鎌倉時代の建築様式を今に伝える貴重な建造物です
  • 春の桜シーズンは特に美しく、歴史的建造物と桜のコントラストが見事です
  • 足利学校と合わせて訪問すると、足利氏の文化的遺産を総合的に理解できます
  • 周辺には足利の歴史を伝える施設が点在しており、散策コースとして最適です
  • 日本100名城スタンプ(第19番)は鑁阿寺境内の売店にて押印できます

唐沢山城 / Karasawayama Castle

歴史と文化的価値

唐沢山城は、栃木県佐野市の唐沢山(標高242メートル)に築かれた山城です。平安時代中期の武将・藤原秀郷(俵藤太)が築城したと伝わり、後に佐野氏が約300年にわたって居城として使い続けました。堀切・石垣・土塁など戦国時代の遺構が現在も良好に残っており、城郭研究の上でも高い価値を持つ遺跡です。続日本100名城(第117番)および国の史跡に選定されています。

城跡は唐沢山神社の境内に位置し、社殿と城跡が一体となった独特の雰囲気を醸し出しています。また、境内には多くの野良猫が住み着いており「猫の城」とも呼ばれ、城好き・猫好きを問わず幅広い観光客に人気があります。山頂からは関東平野を見渡す雄大な眺望が広がり、晴れた日には遠く富士山を望めることもあります。春は桜、秋は紅葉と、四季を通じて美しい風景が楽しめる自然豊かな城址です。

基本情報

築城年
Year of Built
平安時代中期(伝・藤原秀郷の時代)、戦国時代に佐野氏が整備
築城主
Founder
伝・藤原秀郷(俵藤太)、後に佐野氏
指定
Designation
続日本100名城 第117番(Japan’s Top 100 Castles Second Edition No.117)、国の史跡(National Historic Site)
天守の分類・種類
Castle Tower Classification
天守なし(山城・城址)
住所
Address
栃木県佐野市富士町(唐沢山神社)
開城時間
Opening hours
自由(唐沢山神社は通年参拝可)
入城料
Admission fee
無料(Free)
定休日
Holiday
無休(Open all year round)
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
JR両毛線佐野駅または東武佐野線佐野市駅より車・タクシーで約20分
駐車場
Parking Lot
唐沢山公園駐車場:有り 無料(Free)

訪問のポイント

  • 続日本100名城スタンプ(第117番)は唐沢山神社社務所で押印できます
  • 石垣・堀切・土塁など戦国時代の遺構が良好に残っており、城郭ファン必訪の地です
  • 境内の野良猫たちとの触れ合いが楽しめる「猫の城」として人気があります
  • 山頂からの関東平野の眺望は絶景。晴れた日には富士山が望めることもあります
  • 春の桜・秋の紅葉シーズンは特に美しく、歴史散策と自然観賞を同時に楽しめます

烏山城 / Karasuyama Castle

歴史と文化的価値

烏山城は、栃木県那須烏山市に位置する山城です。室町時代中期に那須氏によって築かれたとされ、那珂川支流の烏山川を天然の堀として活用した堅固な城郭として知られています。那須氏は源平合戦で活躍した那須与一の子孫として知られる名門武家で、烏山城はその本拠地として重要な役割を果たしました。続日本100名城(第118番)および国の史跡に選定されています。

城址公園として整備された現在も、石垣・堀切・曲輪など戦国期の遺構が数多く残っています。春には桜の名所として多くの花見客が訪れ、歴史探訪と季節の自然鑑賞を同時に楽しめる観光スポットとなっています。JR烏山線の終着駅・烏山駅からほど近く、蓄電池電車を使ったローカル線の旅と組み合わせた城址巡りが楽しめます。

基本情報

築城年
Year of Built
室町時代中期(15世紀頃)
築城主
Founder
那須氏(諸説あり)
指定
Designation
続日本100名城 第118番(Japan’s Top 100 Castles Second Edition No.118)、国の史跡(National Historic Site)
天守の分類・種類
Castle Tower Classification
天守なし(山城・城址)
住所
Address
栃木県那須烏山市城山
開城時間
Opening hours
自由(城址公園は通年開放)
入城料
Admission fee
無料(Free)
定休日
Holiday
無休(Open all year round)
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
JR烏山線烏山駅より徒歩約15分
駐車場
Parking Lot
城山公園駐車場:有り 無料(Free)

訪問のポイント

  • 続日本100名城スタンプ(第118番)の押印場所は事前に那須烏山市観光協会等で確認してください
  • 石垣・堀切・土塁など戦国期の山城遺構が良好な状態で残っています
  • 春の桜シーズンには城山公園として花見客でにぎわいます
  • JR烏山線(蓄電池電車EV-E301系)でのアクセスも旅の楽しみの一つです
  • 那珂川の清流沿いの豊かな自然景観と合わせて楽しめるエリアです

宇都宮城址(宇都宮城址公園) / Utsunomiya Castle Ruins

歴史と文化的価値

宇都宮城は、栃木県の県庁所在地・宇都宮市の中心部に位置した平城です。平安時代末期に宇都宮氏がこの地に居館を構えたのが起源と伝わり、中世を通じて宇都宮氏の本拠として栄えました。宇都宮氏は鎌倉・室町両幕府に仕えた名門武家であり、歌道にも優れた文化人としても知られています。江戸時代には日光街道の要衝として、徳川将軍家の日光社参における宿泊地としても機能した重要な城でした。

幕末の戊辰戦争(1868年)では旧幕府軍・新政府軍の激戦地となり、城は大きな損害を受けました。明治維新後に廃城・取り壊しとなりましたが、現在は本丸土塁と復元された清明台・富士見櫓が「宇都宮城址公園」として整備され、市民の憩いの場となっています。復元された清明台の内部では、宇都宮城の歴史を模型やパネルで学ぶことができます。

基本情報

築城年
Year of Built
平安時代末期(起源)、江戸時代に近世城郭として整備
築城主
Founder
宇都宮氏(起源)
指定
Designation
栃木県指定史跡(Tochigi Prefectural Historic Site)
天守の分類・種類
Castle Tower Classification
天守なし(復元櫓・土塁が現存)
住所
Address
栃木県宇都宮市本丸町1-15(宇都宮城址公園)
開城時間
Opening hours
公園:常時開放、清明台内部:9:00〜19:00(季節により変動あり、月曜休み)
入城料
Admission fee
無料(Free)
定休日
Holiday
公園は無休、清明台内部は月曜日休み
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
JR宇都宮駅より徒歩約15分、東武宇都宮駅より徒歩約5分
駐車場
Parking Lot
宇都宮城址公園周辺の有料駐車場を利用

訪問のポイント

  • 復元された清明台の内部で宇都宮城の歴史をパネルや模型で学ぶことができます
  • 本丸土塁は近世平城の構造をよく伝えており、城好きには見どころの多いスポットです
  • 東武宇都宮駅から徒歩5分と好アクセスで、宇都宮市内観光(餃子・大谷石文化など)と組み合わせやすいです
  • 春には土塁沿いの桜が美しく、地元の花見スポットとして親しまれています
  • 日光東照宮(ユネスコ世界文化遺産)の玄関口・宇都宮市の歴史的背景を理解する起点として最適です

栃木県の城・城跡巡りのまとめ

栃木県には、鎌倉時代の居館跡から戦国時代の山城、近世城郭まで、各時代を代表する多様な城郭遺構が点在しています。日本100名城に選ばれた足利氏館(第19番)、続日本100名城に選ばれた唐沢山城(第117番)・烏山城(第118番)は、いずれも国の史跡として保護されており、スタンプラリーを楽しむ城郭ファンにとっても必訪の地です。

アクセスの面では、JR両毛線沿いに足利氏館(足利駅)・唐沢山城(佐野駅)が並び、1日で複数の城を巡ることができます。烏山城はJR烏山線の終着駅・烏山駅からほど近く、蓄電池電車の旅と組み合わせた城址巡りが楽しめます。宇都宮城址は東北新幹線の停車駅である宇都宮駅からもアクセスしやすく、日光観光とのセットで立ち寄るのにも最適です。

四季折々の自然と歴史が溶け合う栃木県の城址めぐりを、ぜひお楽しみください。