奈良県の城・城跡・城址まとめ・一覧 / Japanese Castles in Nara – Japan’s Top 100 Castles ～日本100名城と天守のある城(現存天守、復元天守、復興天守、模擬天守)、天守の分類・種類・指定文化財などの観点でみる歴史的建造物、梅・桜・紅葉も楽しめる名所・スポット～

奈良県には、日本の歴史を語る上で欠かせない貴重な城跡が数多く存在しています。古代から中世、近世にかけての時代の変遷を物語る石垣や曲輪の跡は、当時の築城技術の高さと防御戦略の巧みさを今に伝える貴重な歴史遺産です。

近年、「日本100名城」の選定や大河ドラマの影響により、城郭観光への関心が全国的に高まっています。特に奈良県の山城は、険しい地形を活かした独特の縄張りと、壮大な石垣群が見どころとなっており、歴史ファンや城郭マニアから高い評価を受けています。

また、奈良県の城跡は四季折々の自然美を楽しめる観光スポットとしても魅力的です。春には桜や梅の花が城跡を彩り、秋には紅葉が石垣に映える美しい景観を作り出します。歴史探訪と自然散策を同時に楽しめる、まさに一石二鳥の観光地と言えるでしょう。

本記事では、奈良県が誇る名城を日本100名城の選定状況、天守の分類（現存天守、復元天守、復興天守、模擬天守）、国宝や重要文化財などの指定文化財の観点から詳しく紹介します。子どもから高齢者まで、幅広い世代が歴史ロマンと四季の彩りを体感できる奈良県の城跡巡りをぜひお楽しみください。

奈良県には「日本三大山城」に数えられる名城をはじめ、戦国時代から江戸時代初期にかけて築かれた重要な城郭遺構が残されています。特に山岳地形を巧みに利用した山城の石垣は圧巻で、当時の土木技術の高さを物語っています。

以下、奈良県を代表する城跡について、アクセス情報や見どころとともに詳しくご紹介します。

高取城は、標高583メートルの高取山山頂に築かれた日本三大山城の一つで、「天空の城」とも称される壮大な山城です。南北朝時代の1332年に越智邦澄によって築城され、その後、豊臣秀長の家臣であった本多利久が大規模な改修を行い、近世城郭としての姿を整えました。

城跡には現在も見事な石垣が残されており、本丸、二の丸、三の丸などの曲輪跡や、天守台の遺構を確認することができます。特に本丸周辺の高石垣は高さ10メートルを超える箇所もあり、山上にこれほどの規模の石垣を築いた当時の技術力には驚かされます。

高取城は「日本100名城」に選定されているほか、国の史跡にも指定されており、歴史的価値の高い城郭として全国的に知られています。秋の紅葉シーズンには石垣と紅葉のコントラストが美しく、多くの観光客や写真愛好家が訪れる人気スポットとなっています。

山頂までは徒歩約1時間10分のハイキングコースとなっており、道中では自然林の中を歩きながら歴史散策を楽しむことができます。登山道は整備されていますが、歩きやすい靴での訪問をおすすめします。

築城年 Year of Built	1332年（南北朝時代）
築城主 Founder	越智邦澄
指定 Designation	日本100名城(Japan’s Top 100 Castles)、国の史跡(National Historic Site)、日本三大山城(The Three Great Mountain Castles)
天守の分類・種類 Castle Tower Classification	天守なし（天守台のみ現存）
住所 Address	奈良県高市郡高取町大字高取
地図 Map	地図(Map)
開城時間 Opening hours	24時間（見学自由）
入城料 Admission fee	無料(Free)
定休日 Holiday	無休(Open all year round)
アクセス・最寄り駅 Access, Nearest station	近鉄壺阪山駅よりバス壷阪寺前行（約20分）終点下車、徒歩約1時間10分 ※壷阪寺からは登山道が整備されています
駐車場 Parking Lot	約3台無料(Free) ※八幡口（登山口）付近に駐車スペースあり