富山県の大学博物館 一覧・まとめ – 殆どが無料で混雑しない、貴重な展示物や体験がある穴場の博物館・美術館 / University Museums in Toyama 〜住所、地図、開場時間、入場料、定休日、アクセス・最寄り駅、駐車場、URL〜
富山県は、江戸時代から「越中富山の薬売り」として全国に知られた売薬文化を基盤に、和漢薬・医薬学の研究で日本屈指の学術蓄積を誇る地域です。1893年(明治26年)に開校した共立富山薬学校を前身とする富山大学薬学部は、130年以上にわたり薬学研究を牽引してきました。また、「耳なし芳一」「雪女」などの怪談で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の旧蔵書「ヘルン文庫」が富山大学に所蔵されているなど、文学的にも貴重な資料が集まっています。
世界には様々な博物館がありますが、有名な所は見所は沢山あるものの、入館まで長い時間待ったり、混雑してゆっくり所蔵品が見れなかったりと100%魅力を堪能することができないことも多々あります。その一方で大学などに設置されている大学博物館は専門分野の貴重な品々が収蔵されており、その殆どが無料で入館できて空いていることが多く、ゆっくりと所蔵品を楽しむことができます。
富山県の大学博物館には、日本最多の約30,000点の生薬標本を収蔵する富山大学民族薬物資料館や、全国の大学薬学部附属植物園で最多の約2,000種を栽培する薬用植物園、さらに小泉八雲の蔵書約2,400冊と直筆原稿を公開するヘルン文庫など、富山ならではの歴史と学術に根ざした施設が揃っています。今回はそんな貴重な展示物や体験がある穴場の大学博物館・大学展示施設を紹介します。
富山県の大学博物館 一覧・まとめ – 殆どが無料で混雑しない、貴重な展示物や体験がある穴場の博物館・美術館 / University Museums in Toyama 〜住所、地図、開場時間、入場料、定休日、アクセス・最寄り駅、駐車場、URL〜
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富山大学 和漢医薬学総合研究所 民族薬物資料館 / Toyama Daigaku Wakan Iyakugaku Sougou Kenkyuujo Minzoku Yakubutsu Shiryoukan[Museum of Materia Medica, University of Toyama]
富山大学和漢医薬学総合研究所の民族薬物資料館は、日本漢方・中国医学・インド伝統医学(アーユルヴェーダ)・チベット医学・インドネシア伝統医学(ジャムウ)など、世界各地の伝統医学で用いられる生薬を収集・保存・展示する専門資料館です。収蔵する生薬標本は約30,000点に及び、その数は日本第1位を誇ります。富山は江戸時代から「越中富山の薬売り」として知られた売薬文化の発祥地であり、この歴史的蓄積を学術的に発展させた施設がこの資料館です。館内では、漢方薬の原料となる植物・動物・鉱物由来の生薬標本が体系的に展示されているほか、世界の伝統薬物の比較展示を通じて、東西の医薬文化の違いや共通点を学ぶことができます。通常は研究・教育目的の施設ですが、年に1回の一般公開が開催されており、専門の研究者による解説を聞きながら貴重な標本を間近で見ることができます。
| 住所 Address |
〒930-0194 富山県富山市杉谷2630(富山大学杉谷キャンパス内) |
| 地図 Map |
地図(Map) |
| 開場時間 Opening hours |
年1回の一般公開日に見学可能(例年10月頃に開催)。通常時は研究・教育関係者向け ※一般公開の日程は大学公式サイトで告知 |
| 入場料 Admission fee |
無料 |
| 定休日 Holiday |
一般公開日以外は非公開(大学関係者・研究者は要相談) |
| アクセス・最寄り駅 Access, Nearest station |
JR富山駅から富山地鉄バス「富山大学附属病院行き」で約30分、「富山大学附属病院」下車 徒歩約5分 |
| 駐車場 Parking Lot |
あり(杉谷キャンパス内駐車場を利用可、一般公開日は無料) |
| URL URL |
https://www.inm.u-toyama.ac.jp/mmmw/index.html |
富山大学 薬学部附属薬用植物園 / Toyama Daigaku Yakugakubu Fuzoku Yakuyou Shokubutsuen[Medicinal Plant Garden, Faculty of Pharmacy, University of Toyama]
富山大学薬学部附属薬用植物園は、1923年(大正12年)に「富山薬学専門学校薬草園」として開設された、100年以上の歴史を持つ薬用植物の専門園です。約13,334平方メートルの敷地に、全国の大学薬学部附属植物園として最多となる約2,000種の薬用植物を栽培しています。日本で一般的に使われる漢方薬の原料植物のほか、東南アジアや南米パラグアイ原産の珍しい薬用植物も栽培されており、世界の薬用植物を一度に観察できる貴重な施設です。2023年(令和5年)に創設100周年を迎えたことを記念して大規模改修が行われ、2024年(令和6年)8月からは通年で一般開放されるようになりました。それ以前は春と秋の観察会イベント時のみの公開でしたが、現在は県民の「憩いの場」として日常的に訪れることができます。春の観察会や秋季一般公開では、薬学部の教員による薬用植物の効能や歴史に関するガイドツアーも開催されています。
| 住所 Address |
〒930-0194 富山県富山市杉谷2630(富山大学杉谷キャンパス内) |
| 地図 Map |
地図(Map) |
| 開場時間 Opening hours |
通年一般開放(2024年8月〜)。観察会イベントは9:00〜16:00(例年春・秋に開催) ※最新の開放時間は大学公式サイトで確認 |
| 入場料 Admission fee |
無料 |
| 定休日 Holiday |
年末年始、大学行事等による臨時閉園あり ※最新情報は大学公式サイトで確認 |
| アクセス・最寄り駅 Access, Nearest station |
JR富山駅から富山地鉄バス「富山大学附属病院行き」で約30分、「富山大学附属病院」下車 徒歩約5分 |
| 駐車場 Parking Lot |
あり(杉谷キャンパス内駐車場を利用可) |
| URL URL |
http://www.pha.u-toyama.ac.jp/plant/garden_1.html |
富山大学 附属図書館 ヘルン文庫 / Toyama Daigaku Fuzoku Toshokan Herun Bunko[Hearn Library, University of Toyama]
ヘルン文庫は、「耳なし芳一」「雪女」「むじな」などの怪談で世界的に知られるラフカディオ・ハーン(Lafcadio Hearn, 1850〜1904年、日本名:小泉八雲)の旧蔵書コレクションです。洋書2,069冊、和漢書364冊に加え、代表作「Japan: An Attempt at Interpretation(神國日本)」の手書き原稿上下2冊(約1,200枚)が含まれており、文学・民俗学研究における第一級の資料です。小泉八雲は生涯富山を訪れたことはありませんでしたが、1923年(大正12年)の関東大震災で多くの貴重な文献が焼失したことを受け、蔵書の安全な保管先として旧制富山高等学校(現・富山大学)に一括譲渡されました。初代校長の南日恒太郎氏がハーンの教え子であった田部隆次氏を通じて小泉家と交渉し、1924年(大正13年)に馬場家の寄付により購入が実現しました。2024年には創設100周年を迎え、記念事業が行われました。現在は富山大学附属図書館中央図書館の5階に専用の展示室が設けられており、毎月第3水曜日の13:00〜16:00に定期公開が行われています。事前申込不要・入場無料で、市民ボランティアによるガイドも利用できます。NHK連続テレビ小説「ばけばけ」(2025年9月〜2026年3月放送)はハーンとその妻・小泉セツをモデルとしており、放送にあわせた特別公開・企画展示も開催されています。
| 住所 Address |
〒930-8555 富山県富山市五福3190(富山大学五福キャンパス 附属図書館中央図書館5階) |
| 地図 Map |
地図(Map) |
| 開場時間 Opening hours |
定期公開:毎月第3水曜日 13:00〜16:00 ※特別公開日は別途告知あり |
| 入場料 Admission fee |
無料 |
| 定休日 Holiday |
定期公開日・特別公開日以外は非公開。年末年始、大学の休業日 |
| アクセス・最寄り駅 Access, Nearest station |
富山地方鉄道 市内電車「富山大学前」停留所(徒歩約5分)、JR富山駅から市内電車で約15分 |
| 駐車場 Parking Lot |
あり(五福キャンパス内駐車場を利用可) |
| URL URL |
https://www.lib.u-toyama.ac.jp/chuo/hearn/hearn_index.html |
富山県の大学博物館は、いずれも「越中富山の薬売り」に象徴される富山の医薬文化や、東西の知の融合という独自のテーマに根ざしたコレクションを有しています。日本最多の生薬標本を誇る民族薬物資料館では世界の伝統医学に触れることができ、100年以上の歴史を持つ薬用植物園では約2,000種の薬用植物を実際に観察できます。また、ヘルン文庫では小泉八雲の直筆原稿や愛読書を通じて、日本文化に魅了された一人の作家の知的世界を垣間見ることができます。いずれの施設も無料で見学でき、混雑することが少ないため、じっくりと展示や植物を楽しむことができます。富山観光の際には、立山黒部アルペンルートや富山湾の海の幸とあわせて、これらの大学博物館を訪れてみてはいかがでしょうか。

