日本三大だるま市まとめ・一覧 / The Three Great Daruma Markets of Japan 〜住所、地図、開場時間、入場料(無料・有料)、定休日、アクセス・最寄り駅、駐車場、URL〜

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日本では古来より、優れた自然・建造物・文化などの代表格として「日本三大◯◯」「日本三名◯◯」という称号を用いる慣習があります。これは単なるランキングとは異なり、それぞれの分野における特に優れた三つを選び出し、広く後世に伝えるための文化的な枠組みです(ただし、ランキングの上位三つという意味ではありません)。

その由来は諸説ありますが、日本では古くから陰陽道や易学において奇数が縁起が良いとされており、なかでも「三」という数字は「天・地・人」「過去・現在・未来」など、物事の完結性や安定感を表す数として特別な意味を持ちます。「三人寄れば文殊の知恵」という諺にも見られるように、三つの組み合わせは知恵や力が集まる象徴ともされてきました。

今回は、そんな「日本三大◯◯」のなかから、日本の伝統行事として全国的に親しまれている日本三大だるま市を詳しく紹介します。

日本三大だるま市とは

だるま市とは、日本の伝統的な縁起物である「だるま」を販売する市(いち)のことで、主に新年や節分前後の時期に全国各地の寺社を中心に開催されます。だるまは禅宗の祖師・達磨大師(ボーディダルマ)の座禅姿を模した置物で、七転び八起きの不屈の精神と縁起の良さから、商売繁盛・家内安全・合格祈願・心願成就など、さまざまな願いを込めて購入されます。

だるまを購入する際は、願掛けとして最初に片方の目(向かって右側、だるまの左目)に墨を入れ、祈願が成就したらもう一方の目を書き入れるという「開眼(かいがん)」の風習が広く知られています。この風習は日本独自の文化として、海外からも注目を集めています。

日本三大だるま市として知られるのは、以下の三つです:

  • 毘沙門天だるま市(静岡県富士市・妙法寺):2月上旬〜中旬の3日間開催、来場者約20万人
  • 深大寺だるま市(東京都調布市・深大寺):毎年3月3日・4日の2日間開催、関東最大規模
  • 高崎だるま市(群馬県高崎市):1月上旬開催、全国シェア約80%を誇る高崎だるまの産地

それぞれの市には独自の歴史と特色があり、地域の信仰・産業・文化と深く結びついています。毎年多くの参拝客・観光客が全国から訪れ、新年の願いを込めた活気ある光景が繰り広げられます。

日本三大だるま市まとめ・一覧 / The Three Great Daruma Markets of Japan 〜住所、地図、開場時間、入場料(無料・有料)、定休日、アクセス・最寄り駅、駐車場、URL〜

毘沙門天だるま市 / Bisyamonten Daruma Ichi[Bisyamonten Daruma Market]

静岡県富士市の妙法寺で開催される毘沙門天だるま市は、毎年2月上旬から中旬にかけての3日間開催される、歴史ある伝統の市です。妙法寺は日蓮宗の古刹で、境内には七福神の一柱である毘沙門天(多聞天)が祀られています。毘沙門天は財宝・福徳・勝運をつかさどる神として信仰が厚く、商売繁盛・勝負運向上・厄除けのご利益があるとされています。

この市の最大の特徴は、「鈴川だるま」と呼ばれる富士市独特のだるまです。鈴川だるまはその丸みを帯びた形と、力強くも温かみのある表情が特徴で、雄大な富士山を望む産地ならではの風格があります。市の期間中は約100軒ものだるま屋が境内に軒を連ね、手のひらサイズから大型のものまで大小さまざまなだるまが並びます。毎年約20万人もの人々が訪れ、新年の願いを込めてだるまを求める賑わいは、静岡県を代表する冬の風物詩となっています。会場周辺には富士山の眺望スポットもあり、縁起物を求めながら霊峰・富士山の雄姿を楽しめるのもこの市ならではの魅力です。

住所
Address
静岡県富士市今井2丁目7-1
地図
Map
地図(Map)
開場時間
Opening hours
2月上旬〜中旬頃の3日間:9:00頃〜21:00頃
入場料
Admission fee
見学無料
定休日
Holiday
開催日以外
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
JR吉原駅(徒歩約10分)、JR新富士駅より自動車(約15分)
駐車場
Parking Lot
周辺に有り
URL
URL
https://www.fuji-bisyamonten.com/
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深大寺だるま市 / Jindai Ji[Jindai Temple Daruma Market]

東京都調布市の深大寺で開催される深大寺だるま市は、関東三大だるま市の一つとして広く知られ、毎年3月3日・4日の2日間開催されます。深大寺は天長2年(825年)に創建された天台宗の古刹で、都内では浅草寺に次ぐ古い歴史を誇ります。深大寺元三大師堂に祀られる「元三大師(良源大師)」は、疫病除けの護符「角大師」でも有名な天台宗の高僧であり、厄除け・魔除けの御利益で篤い信仰を集めています。

だるま市が3月3日・4日に開催されるのは、元三大師の忌日(命日)にあたる1月3日の行事「元三大師大祭」との関連に由来します(現在は春に移行)。市では「深大寺だるま」が販売されますが、特に「元三大師御影」が描かれた独特のだるまは他の産地には見られない深大寺ならではの特徴です。境内と周辺には約300店もの露店・縁日が立ち並び、だるまのほか縁起物・骨董品・食べ物など多彩な出店が来場者を楽しませます。深大寺といえば「深大寺そば」も有名で、境内周辺に点在するそば店でできたての手打ちそばを堪能できます。毎年10万人以上の参拝客が訪れ、春の訪れを告げる一大行事として都民に親しまれています。深大寺の周辺には「神代植物公園」もあり、参拝後の散策にも最適です。

住所
Address
東京都調布市深大寺元町5丁目15-1
地図
Map
地図(Map)
開場時間
Opening hours
3月3日、3月4日 10:00〜16:00
入場料
Admission fee
見学無料
定休日
Holiday
開催日以外
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
京王電鉄調布駅よりバス(約10分)「深大寺入口」下車(徒歩約10分)
駐車場
Parking Lot
周辺に有り
URL
URL
https://www.jindaiji.or.jp/event/darumaichi.php
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高崎だるま市 / Takasaki Daruma Ichi[Takasaki Daruma Market]

群馬県高崎市で開催される高崎だるま市は、日本最大級のだるま市として全国にその名を知られています。毎年1月上旬(1月1日〜2日の「お正月だるま市」と1月6日〜7日頃の「七草だるま市」)に高崎駅前の通り一帯で開催され、その規模と活気は圧倒的です。

高崎市は全国シェア約80%という圧倒的な生産量を誇る「高崎だるま(達磨)」の主要産地です。高崎だるまの製造は江戸時代末期(文化・文政年間)に始まったとされ、当時の少林山達磨寺の住職・東嶺和尚が農家の副業として達磨の製法を伝えたことが起源といわれています。以来200年以上にわたり、職人の手によって受け継がれてきた伝統工芸品です。高崎だるまの最大の特徴は「眉は鶴、ひげは亀」を表現した図案にあります。眉毛は長寿を象徴する鶴の形、ひげは同じく長寿・縁起の亀の形を模しており、縁起の良さと職人の美意識が凝縮されています。また高崎だるまは底が平らで安定感があり、七転び八起きの縁起物として商売人や受験生を中心に全国で愛用されています。だるま市では約150軒の出店が道路沿いに連なり、毎年約20万人が訪れる一大イベントです。大晦日から元旦にかけての開催時には、初詣客とだるま市が重なり、新年の活気に満ちた特別な雰囲気を楽しめます。

住所
Address
群馬県高崎市八島町・あら町
地図
Map
地図(Map)
開場時間
Opening hours
1月上旬頃(1月1日〜1月2日、1月6日〜1月7日頃) 10:00頃〜16:00頃
入場料
Admission fee
見学無料
定休日
Holiday
開催日以外
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
JR高崎駅(徒歩約10分)
駐車場
Parking Lot
周辺に有り
URL
URL
https://takasaki-darumaichi.com/
付近のホテル
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だるま市を訪れる際のポイント

だるまの選び方

だるまを選ぶ際は、願いの大きさや目的に合わせてサイズと色を選ぶのが一般的です。サイズは手のひらに乗る小さなものから高さ数十センチの大型のものまで多様で、価格帯も幅広くあります。初めての方は小さめのサイズから始めるのがおすすめです。願いが叶ったら次は一回り大きいサイズを購入するという「だるましあわせ」の習慣も広く親しまれています。

色の意味は以下が一般的です:

  • :厄除け・魔除け・縁起全般(最もポピュラーな定番色)
  • 黄・金:金運向上・商売繁盛
  • :合格祈願・目標達成・心の清らかさ
  • :健康・長寿・家内安全
  • :仕事運・学業成就
  • 桃・ピンク:縁結び・恋愛成就

近年はカラフルなだるまも人気があり、インテリアとして部屋に飾る方も増えています。購入の際は、だるま屋のご主人に用途や願いを伝えると、最適なサイズ・色をアドバイスしてもらえることもあります。

開眼の作法

だるまを購入したら、まず向かって右側(だるまの左目)に筆や墨で目を書き入れて願をかけます(左目から書くという説もあります。購入したお店や寺社の作法に従うのが確実です)。この際、心を静めて一心に願いを込めることが大切です。願いが叶ったら、もう一方の目(右目)を書き入れて完成させます。このとき、願いを叶えてくれたことへの感謝の気持ちを込めましょう。

一年の終わりや願いが成就した後は、購入した寺社やお焚き上げを行う施設に持参し、「だるまの返納・供養(お焚き上げ)」を行うのが正しい作法です。各だるま市の会場や近隣の寺社でも返納を受け付けているところが多いので、事前に確認しておくと良いでしょう。

三大だるま市の比較一覧

市の名前 開催地 開催時期 来場者数の目安 主な特徴
毘沙門天だるま市 静岡県富士市・妙法寺 2月上旬〜中旬(3日間) 約20万人 鈴川だるま・富士山の眺望・毘沙門天信仰
深大寺だるま市 東京都調布市・深大寺 3月3日・4日(2日間) 10万人以上 深大寺だるま・深大寺そば・元三大師信仰・神代植物公園
高崎だるま市 群馬県高崎市 1月上旬(お正月・七草の計4日間) 約20万人 国内シェア約80%・高崎だるま・日本最大級の規模

訪問時の注意点

だるま市はいずれも多くの来場者で大変混雑します。特に高崎だるま市は日本最大級の規模のため、午前中の早い時間帯に訪れることをおすすめします。また、開催が冬から早春にかけてとなるため、十分な防寒対策が必要です。特に屋外での長時間の滞在となるため、手袋・マフラー・防寒着などの装備を忘れずに準備しましょう。

交通面では公共交通機関の利用が便利です。週末・祝日は周辺道路が混雑することが多く、駐車場も早い時間帯に満車になる場合があります。車で訪れる場合は、事前に周辺の駐車場情報(位置・料金・収容台数)を各公式サイト等で確認しておきましょう。混雑する時間帯を避けるためにも、各市の公式サイトやSNSで最新情報を確認することをおすすめします。

まとめ:日本三大だるま市で新年の願いを

日本三大だるま市はそれぞれに異なる歴史・文化・地域色を持ちながら、「願いを込めてだるまを求める」という共通の習慣で全国の人々を結んでいます。富士山を望む妙法寺の毘沙門天だるま市、古刹と深大寺そばが魅力の深大寺だるま市、日本最大の産地にふさわしい規模を誇る高崎だるま市、それぞれに足を運ぶ価値があります。

いずれの市も入場無料で楽しめるので、冬の旅行・初詣のついでに、あるいは春の訪れを感じながら、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。だるまに願いを込める体験は、日本の伝統文化に触れる貴重な機会となることでしょう。