香川県の経済産業省指定「伝統的工芸品」一覧・まとめ – 職人の熟練した匠の技によって生み出される珠玉の手仕事 / Traditional Crafts of Kagawa ~伝統的工芸品が購入できるショップ・取扱店一覧~
日本には古くから、各地域の風土・文化に根ざした手工業による日常生活用品が数多く存在しています。これらのうち、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)」に基づき、経済産業大臣が以下の要件を満たすものとして指定したものが「経済産業大臣指定伝統的工芸品」です。
- 主として日常生活の用に供されているもの
- 製造過程の主要部分が手工業的であるもの
- 伝統的技術または技法によって製造されるもの
- 伝統的に使用されてきた原材料を使用していること
- 一定の地域で産地形成されていること
香川県は、四国の北東部に位置し、瀬戸内海の温暖な気候と美しい自然環境に恵まれた土地です。古くから讃岐国として知られ、瀬戸内海を通じた海上交易の要衝として、大陸や畿内の先進的な文化・技術を柔軟に取り入れながら、独自の工芸文化を育んできました。特に江戸時代には高松藩主・松平家の庇護のもと、漆芸をはじめとする美術工芸が大きく花開き、その伝統は現代に至るまで脈々と受け継がれています。
現在、香川県には2つの経済産業大臣指定伝統的工芸品があります。漆芸の粋を極めた香川漆器と、日本一の生産量を誇る丸亀うちわです。いずれも数百年にわたる伝統を受け継ぐ職人たちの手によって、現在もなお大切に作り続けられている珠玉の手仕事であり、讃岐の風土と歴史が生んだ香川県ならではの工芸品です。
このページでは、香川県が誇る2つの伝統的工芸品それぞれの歴史・特徴・技法を詳しく紹介するとともに、実際に購入できるショップ・取扱店情報もあわせて掲載しています。香川を訪れる際のお土産選びや、日本の伝統文化への理解を深めるための参考としてご活用ください。
香川県の経済産業省指定「伝統的工芸品」一覧・まとめ – 職人の熟練した匠の技によって生み出される珠玉の手仕事 / Traditional Crafts of Kagawa ~伝統的工芸品が購入できるショップ・取扱店一覧~
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香川漆器 / Kagawa Shikki[Kagawa Shikki]
香川漆器は、香川県高松市を中心に約400年の歴史を持つ漆器です。その起源は江戸時代初期の1638年頃、初代高松藩主・松平頼重(よりしげ)が入封した際に、漆芸の振興に力を注いだことに始まるとされています。頼重は京都から漆工の名匠・玉楮象谷(たまかじぞうこく)の祖先にあたる塗師を招き、藩をあげて漆芸を奨励しました。その伝統を受け継いだ幕末の名工・玉楮象谷(1806〜1869年)は、中国や東南アジアの漆芸技法を研究・昇華し、讃岐漆芸の基礎を確立した人物として特に名高い存在です。
香川漆器の最大の特徴は、5つの代表的な技法を有する多彩な漆芸表現にあります。漆の表面に精緻な線彫りを施し、色漆や金箔を充填する「蒟醤(きんま)」、色漆を何層にも塗り重ねてから彫刻刀で文様を彫り出す「彫漆(ちょうしつ)」、色漆の塗り重ねと研ぎ出しによって独特の模様を表現する「存清(ぞんせい)」、木地の木目を活かしながら漆で仕上げる「後藤塗(ごとうぬり)」、そして朱漆と黒漆の塗り分けによる大胆な意匠の「象谷塗(ぞうこくぬり)」です。これら5つの技法を一つの産地で継承しているのは日本全国でも香川県のみであり、「漆芸王国・讃岐」と称される所以となっています。
香川漆器の製品は、盆、重箱、茶道具、花器、飾り皿などの伝統的な品から、現代ではアクセサリー、万年筆、名刺入れ、スマートフォンケースといった日常使いのアイテムまで多彩に展開されています。高松市内には香川県漆芸研究所が設置されており、後継者の育成と技法の伝承に力が注がれています。漆の深い光沢と精緻な装飾が織りなす香川漆器は、実用品としてのみならず、美術工芸品としても国内外で高い評価を受けています。
| 登録年 Designated |
1976年2月26日 |
| 種類 Type |
漆器 |
| 関連商品取扱店一覧 Shop |
香川漆器 取扱店一覧 |
丸亀うちわ / Marugame Uchiwa[Marugame Uchiwa]
丸亀うちわは、香川県丸亀市を中心に約400年の歴史を持つ団扇(うちわ)です。その起源は江戸時代初期の1633年頃、金刀比羅宮(こんぴらさん)への参拝客向けの土産物として、「渋うちわ」が作られ始めたことに遡ります。丸亀藩の下級武士たちが内職として団扇作りに携わったことで産地が形成され、やがて丸亀は日本を代表する団扇の一大生産地へと発展しました。
丸亀うちわの最大の特徴は、一本の竹から骨組みを作り上げる伝統的な製法にあります。真竹や淡竹(はちく)を素材とし、竹の丸みを活かした「丸柄(まるえ)」が丸亀うちわの大きな特色です。製造工程は約47工程にも及び、竹割り、骨削り、編み、貼り、仕上げの各段階で熟練した職人の手技が求められます。特に、一本の竹を細かく割いて均等な骨を作り出す「割竹(わりたけ)」の工程は高度な技術を要し、竹の繊維を見極めながら正確に割る技は長年の修練によってのみ体得できるものです。
丸亀うちわの生産量は全国シェアの約9割を占めており、名実ともに日本一のうちわ産地です。伝統的な渋うちわや竹うちわのほか、現代では和紙や布を用いた装飾性の高いうちわ、企業の広告用うちわ、インテリアとしての飾りうちわなど、多種多様な製品が作られています。丸亀市内にはうちわの港ミュージアムが設置されており、丸亀うちわの歴史や製造工程を学べるほか、うちわ作りの体験も楽しむことができます。夏の風物詩として日本人の暮らしに寄り添ってきた丸亀うちわは、エコで持続可能な天然素材の道具として、現代においても新たな注目を集めています。
| 登録年 Designated |
1997年 |
| 種類 Type |
その他工芸品 |
| 関連商品取扱店一覧 Shop |
丸亀うちわ 取扱店一覧 |

