[1959年開催(1958年映画作品対象)]第31回アカデミー賞(オスカー賞)受賞映画作品(ノミネート含む) まとめ・一覧 / List of Academy Awards(The Oscars) Nominees 〜アメリカ合衆国の優れた映画と関係者が毎年部門別に表彰されるAMPAS主催の映画賞〜
アカデミー賞(Academy Awards)とは、映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences / AMPAS)が主催する、アメリカ合衆国で最も権威のある映画賞です。アメリカにおける映画の健全な発展と芸術・科学の品質向上を目的に、キャスト・スタッフなどの映画関係者を毎年部門別に表彰し、その優れた功績を讃えています。
受賞者には賞金は授与されませんが、金色のオスカー像(Oscar statuette)が贈られることから「オスカー賞(The Oscars)」の通称でも世界的に親しまれています。
アカデミー賞の歴史は世界三大映画祭(カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭)よりも古く、第1回授賞式は1929年に開催されました。以来、毎年世界中のメディアが注目する映画界最大のイベントとして定着しています。
アカデミー賞のノミネートおよび受賞結果は各国で大きく報道され、対象映画の興行成績やDVD・配信売上に多大な影響を与えます。映画界で著名なプロデューサー、監督、脚本家、俳優、批評家などで構成されるアカデミー会員の投票によって選出されるため、その評価の信頼性は極めて高いとされています。
本記事では、1959年4月6日にハリウッドのRKOパンテージ・シアター(RKO Pantages Theatre)で開催された第31回アカデミー賞授賞式の全受賞結果とノミネート作品を部門別に一覧でまとめています。対象は1958年に公開された映画作品です。
第31回アカデミー賞(1959年開催)の概要と見どころ
第31回アカデミー賞(31st Academy Awards)の授賞式は1959年4月6日に開催されました。この年の最大の話題は、MGM制作のミュージカル映画『恋の手ほどき(Gigi)』がノミネートされた9部門全てで受賞するという快挙を達成したことです。これは当時のアカデミー賞史上における最多受賞タイ記録でした。アラン・ジェイ・ラーナーとフレデリック・ロウのコンビによる楽曲、セシル・ビートンの衣装デザイン、ヴィンセント・ミネリの演出など、あらゆる面で高い評価を得ました。
また、人種差別と社会正義をテーマにしたスタンリー・クレイマー監督の『手錠のまゝの脱獄(The Defiant Ones)』は脚本賞と撮影賞(白黒)を受賞。主演のトニー・カーティスとシドニー・ポワチエがともに主演男優賞にノミネートされ、社会派映画としても大きな注目を集めました。
以下、第31回アカデミー賞の全部門における受賞作品・受賞者とノミネート作品の一覧を紹介します。
[1959年開催(1958年映画作品対象)]第31回アカデミー賞(オスカー賞)受賞映画作品(ノミネート含む) まとめ・一覧 / List of Academy Awards(The Oscars) Nominees 〜アメリカ合衆国の優れた映画と関係者が毎年部門別に表彰されるAMPAS主催の映画賞〜
作品賞 / Best Picture
| 受賞 Winner |
恋の手ほどき[Gigi] |
| ノミネート Nominees |
メイム叔母さん[Auntie Mame] |
監督賞 / Best Director
| 受賞 Winner |
恋の手ほどき[Gigi] |
| ノミネート Nominees |
熱いトタン屋根の猫[Cat on a Hot Tin Roof] |
主演男優賞 / Best Actor
| 受賞 Winner |
旅路[Separate Tables] |
| ノミネート Nominees |
手錠のまゝの脱獄[The Defiant Ones] |
主演女優賞 / Best Actress
| 受賞 Winner |
私は死にたくない[I Want to Live!] |
| ノミネート Nominees |
旅路[Separate Tables] |
助演男優賞 / Best Supporting Actor
| 受賞 Winner |
大いなる西部[The Big Country] |
| ノミネート Nominees |
手錠のまゝの脱獄[The Defiant Ones] |
助演女優賞 / Best Supporting Actress
| 受賞 Winner |
旅路[Separate Tables] |
| ノミネート Nominees |
メイム叔母さん[Auntie Mame] |
脚本賞 / Best Original Screenplay
| 受賞 Winner |
手錠のまゝの脱獄[The Defiant Ones] |
| ノミネート Nominees |
The Goddess |
脚色賞 / Best Adapted Screenplay
| 受賞 Winner |
恋の手ほどき[Gigi] |
| ノミネート Nominees |
熱いトタン屋根の猫[Cat on a Hot Tin Roof] |
外国語映画賞 / Best Foreign Language Film
| 受賞 Winner |
ぼくの伯父さん[My Uncle] |
| ノミネート Nominees |
Arms and the Man |
長編ドキュメンタリー映画賞 / Best Documentary Feature
| 受賞 Winner |
白い荒野[White Wilderness] |
| ノミネート Nominees |
短編ドキュメンタリー映画賞 / Best Documentary Short Subject
| 受賞 Winner |
海女ガール[Ama Girls] |
| ノミネート Nominees |
Employees Only |
短編映画賞 / Best Live Action Short Film
| 受賞 Winner |
グランド・キャニオン[Grand Canyon] |
| ノミネート Nominees |
Journey into Spring |
短編アニメ賞 / Best Animated Short Film
| 受賞 Winner |
Knighty Knight Bugs |
| ノミネート Nominees |
Paul Bunyan |
作曲賞 / Best Original Score
| 受賞 Winner |
老人と海[The Old Man and the Sea] |
| ノミネート Nominees |
大いなる西部[The Big Country] |
編曲・歌曲賞 / Best Scoring of a Musical Picture
| 受賞 Winner |
恋の手ほどき[Gigi] |
| ノミネート Nominees |
The Bolshoi Ballet |
歌曲賞 / Best Original Song
| 受賞 Winner |
“恋の手ほどき[Gigi] |
| ノミネート Nominees |
“Almost In Your Arms (Love Song from Houseboat)" – 月夜の出来事[Houseboat] |
録音賞 / Best Sound Recording
| 受賞 Winner |
南太平洋[South Pacific] |
| ノミネート Nominees |
私は死にたくない[I Want to Live!] |
美術賞 / Best Art Direction - Set Decoration
| 受賞 Winner |
恋の手ほどき[Gigi] |
| ノミネート Nominees |
メイム叔母さん[Auntie Mame] |
撮影賞(白黒) / Best Cinematography, Black-and-White
| 受賞 Winner |
手錠のまゝの脱獄[The Defiant Ones] |
| ノミネート Nominees |
楡の木蔭の欲望[Desire Under the Elms] |
撮影賞(カラー) / Best Cinematography, Color
| 受賞 Winner |
恋の手ほどき[Gigi] |
| ノミネート Nominees |
メイム叔母さん[Auntie Mame] |
衣裳デザイン賞 / Best Costume Design
| 受賞 Winner |
恋の手ほどき[Gigi] |
| ノミネート Nominees |
媚薬[Bell, Book and Candle] |
編集賞 / Best Film Editing
| 受賞 Winner |
恋の手ほどき[Gigi] |
| ノミネート Nominees |
メイム叔母さん[Auntie Mame] |
視覚効果賞 / Best Special Effects
| 受賞 Winner |
親指トム[tom thumb] |
| ノミネート Nominees |
雷撃命令[Torpedo Run] |
第31回アカデミー賞(1959年) まとめ
1959年に開催された第31回アカデミー賞(1958年映画作品対象)では、『恋の手ほどき(Gigi)』がノミネートされた9部門全てを制覇し、ミュージカル映画の頂点を極めました。作品賞、監督賞、脚色賞、撮影賞(カラー)、美術賞、衣裳デザイン賞、編集賞、編曲・歌曲賞、歌曲賞と、技術面から芸術面まで幅広い部門を独占した快挙は、映画史に残る偉業です。
一方、主演男優賞は『旅路(Separate Tables)』のデヴィッド・ニーヴンが受賞し、主演女優賞は『私は死にたくない(I Want to Live!)』のスーザン・ヘイワードが受賞しました。助演男優賞では『大いなる西部(The Big Country)』のバール・アイヴスが、助演女優賞では『旅路(Separate Tables)』のウェンディ・ヒラーが栄冠を手にしています。
また、外国語映画賞はフランスのジャック・タチ監督による『ぼくの伯父さん(My Uncle)』が受賞し、コメディ映画の傑作として国際的に高い評価を受けました。短編ドキュメンタリー映画賞では日本の海女文化を描いた『海女ガール(Ama Girls)』が受賞するなど、多様な文化背景を持つ作品が評価された授賞式でもありました。
第31回アカデミー賞は、ミュージカル映画の華やかさと社会派映画の力強さが共存した印象深い年となりました。受賞作品・ノミネート作品はいずれも映画史に名を刻む名作揃いであり、時代を超えて鑑賞する価値のある作品ばかりです。

