徳島県の城・城跡・城址まとめ・一覧 / Japanese Castles in Tokushima – Japan’s Top 100 Castles ~日本100名城と天守のある城(現存天守、復元天守、復興天守、模擬天守)、天守の分類・種類・指定文化財などの観点でみる歴史的建造物、梅・桜・紅葉も楽しめる名所・スポット~

Daily Life,Japan,Japanese Castles,Tokushima,Travel

親記事:日本全国・都道府県の城・城跡・城址まとめ・一覧 / Japanese Castles in Japan – Japan's Top 100 Castles ~日本100名城と天守のある城(現存天守、復元天守、復興天守、模擬天守)、天守の分類・種類・指定文化財などの観点でみる歴史的建造物、梅・桜・紅葉も楽しめる名所・スポット~

徳島県の城郭文化と歴史的価値

徳島県には、戦国時代から江戸時代にかけて築かれた歴史的価値の高い城・城跡・城址が数多く残されています。これらの城郭は、阿波国(現在の徳島県)の政治・経済・文化の中心として機能し、当時の建築技術や防御システム、社会構造を今に伝える貴重な文化遺産となっています。

特に徳島城は、蜂須賀氏が約280年にわたって阿波国を治めた拠点として、日本100名城にも選定されており、国の史跡および名勝に指定されています。徳島県の城郭は、四国地方特有の山城や平山城の特徴を持ち、石垣や堀、曲輪などの遺構から、当時の築城技術の高さを実感することができます。

城郭観光の魅力

近年、「日本100名城」の選定や大河ドラマの影響により、城郭観光は幅広い世代から注目を集めています。歴史愛好家だけでなく、建築や文化財に興味を持つ方々、さらには外国人観光客にとっても、日本の城は独特の美しさと歴史的背景を持つ魅力的な観光スポットとなっています。

徳島県の城・城跡・城址は、歴史学習の場としてだけでなく、四季折々の自然を楽しめる公園としても整備されており、地域住民の憩いの場としても親しまれています。城郭内やその周辺には、春には梅や桜が咲き誇り、秋には紅葉が色づくなど、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。

季節のイベントと城郭

参考記事:日本全国・都道府県の梅の名所、早春のお花見スポットまとめ・一覧 / Popular Japanese Plum Blossom Hanami Spots in Japan 〜見頃、イベント、住所、地図、開園・閉園時間、入場料、定休日、最寄り駅、駐車場〜

参考記事:日本全国・都道府県の桜の名所、お花見スポットまとめ・一覧 / Popular Sakura Cherry Blossom Hanami Spots in Japan 〜見頃、夜桜・ライトアップ、住所、地図、開園・閉園時間、入場料、定休日、最寄り駅、駐車場〜

参考記事:日本全国・都道府県の紅葉の名所、もみじ狩りスポットまとめ・一覧 / Popular Autumn Leaves Spots in Japan 〜見頃、イベント、住所、地図、開園・閉園時間、入場料、定休日、最寄り駅、駐車場〜

本記事では、徳島県に現存する代表的な城・城跡・城址を、日本100名城、天守の分類・種類(現存天守、復元天守、復興天守、模擬天守)、指定文化財などの観点から詳しく紹介します。各城の歴史的背景、建築的特徴、アクセス情報、見どころなどを網羅的にお伝えし、徳島県の城郭巡りを計画される方々に役立つ実用的な情報をご提供いたします。

徳島県の城・城跡・城址まとめ・一覧 / Japanese Castles in Tokushima – Japan’s Top 100 Castles ~日本100名城と天守のある城(現存天守、復元天守、復興天守、模擬天守)、天守の分類・種類・指定文化財などの観点でみる歴史的建造物、梅・桜・紅葉も楽しめる名所・スポット~

徳島城 / Tokushima Jou[Tokushima Castle]

歴史と概要

徳島城は、1585年(天正13年)に蜂須賀家政によって築城された平山城で、阿波国25万7千石の中心として栄えました。豊臣秀吉の四国平定後、阿波国を与えられた蜂須賀家政が、吉野川河口デルタの要衝に築いた近世城郭です。明治維新後に多くの建造物が取り壊されましたが、石垣や堀などの遺構が良好な状態で保存されており、2006年には日本100名城(76番)に選定されています。

見どころと特徴

徳島城の最大の特徴は、徳島中央公園として整備された城跡内に残る壮大な石垣群です。本丸、西の丸、東の丸の石垣は、当時の築城技術の高さを物語っています。また、城山の頂上からは徳島市街を一望でき、天気の良い日には淡路島や紀伊半島まで見渡すことができます。

園内には徳島城博物館があり、旧徳島城表御殿庭園(国指定名勝)を中心に、蜂須賀家ゆかりの武具・調度品・古文書などが展示されています。特に表御殿庭園は、桃山様式の枯山水と築山泉水庭が見事に融合した庭園として高く評価されています。

季節の楽しみ方

春には約250本のソメイヨシノが咲き誇り、桜の名所としても知られています。また、バラ園では四季折々の花々を楽しむことができ、歴史散策と自然観賞を同時に楽しめる市民の憩いの場となっています。

築城年
Year of Built
1585年(天正13年)
築城主
Founder
蜂須賀家政
指定
Designation
日本100名城(Japan’s Top 100 Castles)、国の史跡(National Historic Site)、名勝(Places of Scenic Beauty)
天守の分類・種類
Castle Tower Classification
天守なし(天守台のみ現存)
住所
Address
徳島県徳島市徳島町城内1-8(徳島中央公園内)
地図
Map
地図(Map)
開城時間
Opening hours
【公園】常時開放
【徳島城博物館】9:30~17:00(最終入館16:30)
入城料
Admission fee
【公園】無料
【徳島城博物館】一般300円、高校生・大学生200円、中学生以下無料
定休日
Holiday
【公園】無休
【徳島城博物館】月曜日(祝日の場合は開館し翌日休館)、祝日の翌日、12月28日~1月2日、展示替え期間
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
JR徳島駅から徒歩約10分
徳島自動車道徳島ICから車で約15分
駐車場
Parking Lot
東側駐車場:89台 310円/回
西・南側駐車場:116台 310円/回

撫養城 / Muya Jou[Muya Castle]

歴史と概要

撫養城(むやじょう)は、鳴門市の妙見山(標高61.5m)に築かれた中世山城です。築城時期は明確ではありませんが、室町時代に益田内膳正忠によって築かれたとされています。戦国時代には三好氏の重要な支城として機能し、淡路島と阿波国を結ぶ海上交通の要衝を守る役割を果たしました。

見どころと特徴

現在の撫養城には、1981年(昭和56年)に建てられた模擬天守(鳴門市文化会館)があり、内部は「鳴門ガレの森美術館」として公開されています。アール・ヌーヴォーを代表するガラス工芸家エミール・ガレの作品を中心に展示されており、城郭と美術館という独特の組み合わせが特徴です。

城跡周辺は岡崎城址公園として整備され、妙見神社の本殿や、瀬戸内海・鳴門海峡を望む展望スポットとしても人気があります。春には桜の名所としても知られ、天守閣と桜のコラボレーションは撮影スポットとしても人気です。

文化財としての価値

撫養城跡は鳴門市指定史跡に指定されており、中世から近世にかけての城郭変遷を示す貴重な遺跡として保存されています。本丸跡には石垣や土塁の一部が残り、当時の縄張りを偲ぶことができます。

築城年
Year of Built
不明(室町時代と推定)
築城主
Founder
益田内膳正忠
指定
Designation
鳴門市指定史跡(Naruto City Historic Site)
天守の分類・種類
Castle Tower Classification
模擬天守(1981年建造、現在は鳴門ガレの森美術館)
住所
Address
徳島県鳴門市撫養町林崎北殿町149
地図
Map
地図(Map)
開城時間
Opening hours
【城跡公園】24時間
【鳴門ガレの森美術館】9:30~17:00(最終入館16:30)
入城料
Admission fee
【城跡公園】無料
【鳴門ガレの森美術館】大人300円、小中学生100円
定休日
Holiday
【城跡公園】無休
【鳴門ガレの森美術館】月曜日(祝日の場合は翌日)、12月28日~1月1日
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
JR鳴門線鳴門駅から徒歩約30分
JR鳴門駅から徳島バス「撫養」バス停下車、徒歩約5分
神戸淡路鳴門自動車道鳴門ICから車で約5分
駐車場
Parking Lot
約30台 無料

日和佐城 / Hiwasa Jou[Hiwasa Castle]

歴史と概要

日和佐城(ひわさじょう)は、徳島県南部の海部郡美波町にある城跡で、室町時代に日和佐肥前守によって築かれたとされています。城山(標高約65m)の山頂に築かれた山城で、紀伊水道を見渡す海上交通の要衝として重要な役割を果たしました。日和佐は古くから海上交易の拠点として栄え、この城はその防衛と支配の中心でした。

見どころと特徴

1978年(昭和53年)に建てられた模擬天守は、三層三階の構造で、内部は日和佐の歴史や文化を紹介する資料館となっています。天守からの眺望は素晴らしく、太平洋の大パノラマと日和佐の町並みを一望できます。特に晴れた日の眺めは絶景で、訪れる価値があります。

城跡がある城山公園は、四季折々の自然を楽しめる市民の憩いの場として整備されています。春には桜が咲き、夏には緑豊かな景観が広がり、秋には紅葉が美しく色づきます。また、近隣には国指定天然記念物のアカウミガメの産卵地である大浜海岸があり、観光の拠点としても便利な立地です。

周辺の観光スポット

日和佐城の周辺には、四国八十八箇所霊場第23番札所の薬王寺や、ウミガメの博物館「カレッタ」などがあり、歴史と自然を同時に楽しめる観光エリアとなっています。

築城年
Year of Built
室町時代(15世紀頃と推定)
築城主
Founder
日和佐肥前守(伝承による)
指定
Designation
指定なし
天守の分類・種類
Castle Tower Classification
模擬天守(1978年建造)
住所
Address
徳島県海部郡美波町日和佐浦445-1 城山公園内
地図
Map
地図(Map)
開城時間
Opening hours
【公園】常時開放
【天守内部】9:00~16:00
入城料
Admission fee
無料
定休日
Holiday
【公園】無休
【天守内部】月曜日(祝日の場合は翌日)、12月29日~1月3日
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
JR牟岐線日和佐駅から徒歩約20分
徳島自動車道徳島ICから国道55号経由で車で約90分
駐車場
Parking Lot
約30台 無料

川島城 / Kawashima Jou[Kawashima Castle]

歴史と概要

川島城は、1572年(元亀3年)に川島兵衛之進によって築かれた平城です。吉野川の中州である川島に位置し、河川交通と陸上交通の要衝を押さえる重要な拠点でした。戦国時代には三好氏の支配下にあり、その後の阿波国統治においても重要な役割を果たしました。

見どころと特徴

1988年(昭和63年)に建てられた模擬天守は、三層三階の構造で、現在は「川島城資料館」として一般公開されています。館内には川島地域の歴史、民俗資料、農具などが展示されており、阿波国の農村文化や吉野川の治水の歴史を学ぶことができます。

城跡は川島城址公園として整備され、吉野川市指定史跡に指定されています。公園内には遊具も設置されており、家族連れでも楽しめる憩いの場となっています。春には桜が咲き誇り、吉野川の雄大な流れと天守閣、桜の組み合わせが美しい景観を作り出します。

吉野川との関わり

川島城の特徴は、日本三大暴れ川の一つである吉野川の中州に築かれた珍しい立地です。吉野川の氾濫に悩まされながらも、水運の利便性を活かして発展した川島地域の歴史を、この城跡は今に伝えています。展示では、吉野川の治水や舟運の歴史についても詳しく紹介されています。

築城年
Year of Built
1572年(元亀3年)
築城主
Founder
川島兵衛之進
指定
Designation
吉野川市指定史跡(Yoshinogawa City Historic Site)
天守の分類・種類
Castle Tower Classification
模擬天守(1988年建造、川島城資料館)
住所
Address
徳島県吉野川市川島町川島136-1
地図
Map
地図(Map)
開城時間
Opening hours
【公園】常時開放
【川島城資料館】9:00~17:00
入城料
Admission fee
無料
定休日
Holiday
【公園】無休
【川島城資料館】月曜日(祝日の場合は翌日)、12月29日~1月3日
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
JR徳島線阿波川島駅から徒歩約10分
徳島自動車道脇町ICから車で約10分
駐車場
Parking Lot
約30台 無料

徳島県の城郭巡りを楽しむために

徳島県の城・城跡・城址は、それぞれが独自の歴史と特徴を持っています。日本100名城に選定された徳島城をはじめ、海上交通の要衝を守った撫養城、太平洋を望む日和佐城、吉野川の中州に築かれた川島城など、立地や役割も多様です。

城郭巡りをする際は、各城の歴史的背景を事前に調べておくと、より深く理解し楽しむことができます。また、春の桜や秋の紅葉のシーズンに合わせて訪れると、歴史と自然の両方を満喫できるでしょう。

徳島県の城郭は、そのほとんどが公共交通機関でアクセス可能で、駐車場も整備されているため、観光しやすい環境が整っています。家族連れから歴史愛好家まで、幅広い層が楽しめる観光スポットとして、ぜひ訪れてみてください。