香川県の国宝(建造物) 一覧・まとめ / National Treasure of Japanese Buildings in Kagawa ~旅行のみどころになる日本国民の宝と指定された神社、寺、城、住宅等の重要文化財~

Japan,Kagawa,National Treasure,Travel

日本の国宝とは、文化財保護法によって国が指定した重要文化財のうち、世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるものであるとして国(文部科学大臣)が指定したものを指します。国宝は日本の文化遺産の最高峰に位置づけられ、その保存と公開は国の文化財保護政策の根幹をなしています。

法律の観点では国宝は重要文化財の一種であり、国宝の分類には建造物(神社、寺院、城郭、住宅等)、絵画、彫刻、工芸品、書跡・典籍、古文書、考古資料・歴史資料があります。このうち建造物の国宝は、日本各地に現存する歴史的建築物の中でも特に文化的・学術的価値が高く、日本の伝統的な建築技術と美意識を今日に伝える貴重な存在です。

このページでは、そのような国宝の中から各都道府県の旅行のみどころにもなる「建造物」に分類される国宝を紹介します。

香川県は四国の北東部に位置し、瀬戸内海に面した温暖な気候と豊かな歴史・文化を有する地域です。古くは讃岐国として栄え、弘法大師空海の生誕地としても知られるこの地には、鎌倉時代に建立された格式高い寺社建築が現存しています。香川県には2件の国宝建造物が所在しており、いずれも鎌倉時代(13世紀〜14世紀初頭)に建てられた歴史的価値の高い建築物です。四国八十八ヶ所霊場の札所として名高い本山寺の本堂と、日本最古級の流造本殿を有する神谷神社の本殿は、中世日本建築の技と美を今に伝える至宝です。

香川県の国宝(建造物) 一覧・まとめ / National Treasure of Japanese Buildings in Kagawa ~旅行のみどころになる日本国民の宝と指定された神社、寺、城、住宅等の重要文化財~


観光に便利な宿泊施設:香川県のホテル一覧

本山寺本堂 / Motoyama Ji Hondou[Motoyama Temple Hondou]

本山寺(もとやまじ)は、四国八十八ヶ所霊場の第70番札所として知られる高野山真言宗の寺院です。寺伝によれば大同2年(807年)に弘法大師空海によって開基されたと伝えられ、本尊として馬頭観世音菩薩を安置しています。馬頭観音を本尊とする札所は四国霊場の中でも珍しく、古くから多くの巡礼者の信仰を集めてきました。

国宝に指定されている本堂は、正安2年(1300年)の建立で、鎌倉時代後期の寺院建築を代表する貴重な遺構です。桁行七間・梁間五間の寄棟造(よせむねづくり)・本瓦葺の大規模な仏堂で、四国に現存する中世の仏堂建築の中でも最大級の規模を誇ります。建築様式は和様(わよう)を基調としつつ、一部に大仏様(天竺様)の技法を取り入れた折衷様式が見られ、鎌倉時代における建築技術の発展と様式の融合を今に伝えています。

境内には江戸時代に建立された五重塔(重要文化財)や仁王門など歴史的建造物が多数残されており、境内全体が壮大な歴史的景観を形成しています。四国遍路の巡礼地としてだけでなく、日本の建築史や仏教文化に関心を持つ方にとっても必見の名所です。JR本山駅から徒歩約15分と交通アクセスも良好で、三豊市周辺の観光と合わせて訪れることができます。

種別
Type
国宝・近世以前・寺院
時代
Period
鎌倉後期(1300年)
指定年月日
Designated
1955年06月22日
住所
Address
香川県三豊市豊中町本山甲1445
地図
Map
地図(Map)
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
JR本山駅(徒歩約15分)
URL
URL

神谷神社本殿 / Kandani Jinja Honden[Kandani Shrine Honden]

神谷神社(かんだにじんじゃ)は、香川県坂出市の五色台山麓に鎮座する古社です。火結命(ほむすびのみこと)・奥津彦命(おきつひこのみこと)・奥津姫命(おきつひめのみこと)の三柱を祭神として祀り、地域の信仰の中心として古くから崇敬を集めてきました。

国宝に指定されている本殿は、建保7年(1219年)の建立であることが棟札(むなふだ)によって確認されており、建築年代が棟札から明確に判明する神社本殿としては日本最古級の遺構として知られています。建築様式は三間社流造(さんげんしゃながれづくり)・檜皮葺(ひわだぶき)で、流造は日本の神社建築において最も広く用いられる様式ですが、神谷神社本殿はその現存最古の実例の一つとして、日本建築史上きわめて重要な位置を占めています。

建物の各部には鎌倉時代前期特有の力強く簡潔な意匠が見られ、蟇股(かえるまた)の彫刻や木鼻(きばな)の造形には当時の優れた工芸技術が表れています。中世初期の神社建築の原型を伝える本殿は、日本建築の歴史を理解するうえで欠かすことのできない存在です。五色台の自然に囲まれた静謐な境内で、800年以上の時を超えて佇む本殿の荘厳な姿をぜひご覧ください。

種別
Type
国宝・近世以前・神社
時代
Period
鎌倉前期(1219)
指定年月日
Designated
1955年02月02日
住所
Address
香川県坂出市神谷町550-2
地図
Map
地図(Map)
アクセス・最寄り駅
Access, Nearest station
JR鴨川駅より自動車(約10分)
URL
URL

香川県の国宝建造物を巡る旅のポイント

香川県に所在する2件の国宝建造物は、いずれも鎌倉時代に建立された中世建築の傑作です。本山寺本堂は四国八十八ヶ所霊場第70番札所の中核をなす四国最大級の中世仏堂であり、神谷神社本殿は日本最古級の流造本殿として、それぞれ日本の建築史において独自かつ重要な価値を持っています。

本山寺は香川県西部の三豊市に、神谷神社は中部の坂出市に位置しているため、両方を巡る場合は自動車での移動が便利です。香川県内には金刀比羅宮(こんぴらさん)や栗林公園、瀬戸大橋、直島・豊島などの現代アートの島々、そして讃岐うどんをはじめとする豊かな食文化など、多彩な観光資源が揃っています。国宝建造物の見学と合わせて、香川県が誇る歴史・文化・自然・グルメを存分にお楽しみください。