群馬県の経済産業省指定「伝統的工芸品」一覧・まとめ – 職人の熟練した匠の技によって生み出される珠玉の手仕事 / Traditional Crafts of Gunma ~伝統的工芸品が購入できるショップ・取扱店一覧~

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親記事:日本全国・都道府県の経済産業省指定「伝統的工芸品」一覧・まとめ – 職人の熟練した匠の技によって生み出される珠玉の手仕事 / Traditional Crafts of Japan ~伝統的工芸品が購入できるショップ・取扱店一覧~

群馬県の経済産業省指定「伝統的工芸品」一覧・まとめ – 職人の熟練した匠の技によって生み出される珠玉の手仕事 / Traditional Crafts of Gunma ~伝統的工芸品が購入できるショップ・取扱店一覧~

群馬県は、古くから養蚕業と絹織物産業が盛んな地域として知られ、「絹の国ぐんま」とも称される日本屈指の繊維産地です。利根川水系の豊かな水資源と、上州の乾燥した気候は蚕の飼育に最適であり、江戸時代から明治時代にかけて日本の近代化を支える生糸・織物の一大産地として発展してきました。2014年には「富岡製糸場と絹産業遺産群」がユネスコ世界文化遺産に登録され、群馬県の絹織物文化の歴史的価値が国際的にも認められています。

群馬県には現在、経済産業大臣により指定された伝統的工芸品が2品目あります。いずれも織物に分類される「伊勢崎絣」と「桐生織」であり、群馬県が誇る絹織物の伝統と職人技を今日に伝えています。

経済産業大臣指定「伝統的工芸品」とは

「伝統的工芸品」とは、日本において古くから日常生活用品として手工業により製造されてきた工芸品のうち、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)」に基づき、経済産業大臣が指定したものを指します。指定を受けるには、以下の5つの要件をすべて満たす必要があります。

  • 日常生活用途 – 主として日常生活の用に供されるものであること
  • 手工業的製造 – 製造過程の主要部分が手工業的であること
  • 伝統的技術・技法 – 伝統的な技術または技法により製造されるものであること
  • 伝統的原材料 – 伝統的に使用されてきた原材料が用いられていること
  • 産地形成 – 一定の地域において産地が形成されていること

本記事では、群馬県の経済産業大臣指定伝統的工芸品2品目について、その歴史・特徴・製造技法を詳しく紹介するとともに、関連商品が購入できるショップ情報をまとめています。


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伊勢崎絣 / Isesakikasuri[Isesakikasuri]

伊勢崎絣の歴史

伊勢崎絣は、群馬県伊勢崎市を中心とする地域で生産される絹織物です。その起源は天明年間(1781〜1789年)に遡り、当時の農家の副業として始まったとされています。江戸時代後期には「太織(ふとおり)」と呼ばれる丈夫な絹織物が伊勢崎の名産品として広く知られるようになりました。明治時代に入ると、併用絣の技法が確立され、緻密で複雑な模様を表現できるようになったことで、伊勢崎絣は全国的な人気を博しました。

伊勢崎絣の特徴と技法

伊勢崎絣の最大の特徴は、「括り(くくり)」「板締め」「捺染(なっせん)」という3つの異なる絣技法を駆使して、多彩で精緻な模様を生み出す点にあります。経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の両方に絣糸を用いる「併用絣」の技法により、幾何学模様や花鳥風月などの繊細なデザインが織り上げられます。絹特有の上品な光沢としなやかな肌触りを持ち、着心地の良さと美しさを兼ね備えた織物として、着物や帯をはじめとする様々な用途に用いられています。

登録年
Designated
1975年5月10日
種類
Type
織物
主な産地
Area
群馬県伊勢崎市
主な原材料
Material
代表的な技法
Technique
括り絣、板締め絣、捺染絣、併用絣
関連商品取扱店一覧
Shop
伊勢崎絣 取扱店一覧

桐生織 / Kiryuh Ori[Kiryuh Ori]

桐生織の歴史

桐生織は、群馬県桐生市を中心とする地域で生産される絹織物の総称で、その歴史は非常に古く、奈良時代(714年)に朝廷に絹織物を献上したという記録が残されています。1,300年以上の歴史を有する桐生は、「西の西陣、東の桐生」と並び称されるほどの日本有数の織物産地です。戦国時代には、徳川家康が関ヶ原の戦いに際して桐生の白絹の旗を用いたという逸話も伝わっています。江戸時代には高機(たかはた)の導入や先進的な技法の採用により、高級絹織物の産地として全国にその名を轟かせました。

桐生織の特徴と技法

桐生織は、「お召織り」「緯錦織り(よこにしきおり)」「経錦織り(たてにしきおり)」「風通織り(ふうつうおり)」「浮経織り(うきたており)」「経絣紋織り(たてかすりもんおり)」「綟り織り(もじりおり)」の7つの技法で構成されています。一つの産地でこれほど多様な織技法を有することは全国的にも珍しく、桐生織の大きな特色となっています。特に「お召織り」は、強い撚りをかけた「お召緯(おめしぬき)」と呼ばれる糸を使用することで生まれる独特のシボ(表面の凹凸)が特徴的で、さらりとした上品な質感を持つ最高級の絹織物として知られています。桐生織は着物地・帯・ネクタイ・ショールなど幅広い製品に活用され、伝統を守りながらも現代のライフスタイルに合った新しい製品開発にも積極的に取り組んでいます。

登録年
Designated
1977年10月14日
種類
Type
織物
主な産地
Area
群馬県桐生市、太田市、みどり市
主な原材料
Material
絹、綿、麻
代表的な技法
Technique
お召織り、緯錦織り、経錦織り、風通織り、浮経織り、経絣紋織り、綟り織り
関連商品取扱店一覧
Shop
桐生織 取扱店一覧

群馬県の伝統的工芸品まとめ

群馬県の経済産業大臣指定伝統的工芸品は、伊勢崎絣と桐生織の2品目であり、いずれも絹織物に分類されます。これは群馬県が「絹の国」として長い歴史を持つことを如実に物語っています。伊勢崎絣は多彩な絣技法による精緻な模様表現が魅力であり、桐生織は7つの異なる織技法を有する日本でも稀有な産地です。どちらも数百年にわたり受け継がれてきた職人の匠の技が結実した、群馬県が世界に誇る伝統的工芸品です。群馬県を訪れた際には、ぜひ産地を巡り、その技と美に触れてみてください。